Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE491. 秋か!

2012年10月14日 | field work
 輪島の街を歩いていると、古い建築様式のデザインに合わせる、というポリシーを感じる。
 この画像の手前の建築は、プロポーションからするとこれは昔の蔵のようだが、よく見ると現代建築であろうか。蔵に続く部分は現代建築の意匠だし、その先に中庭が垣間見え、さらに奥の古い建物に続く。通りを挟んで向かい側は古い建築である。この画像を見ていると、現代から古い建築へのゆるやかなハーモニーが続いてゆくようだ。
 さて先週迄は、半袖で押し通し、空にも小さな積乱雲が漂い、まだ夏だといいはってきたが、さすがに今週末あたりから、京都の気温もグンと下がり、空はスジ雲である。朝飯には、暖かいスープが欠かせなくなってきた。ようやく秋か!、いや私流に言わせれば気候の二極化現象であるから、これは冬の始まりといってよい。
 こうなると朝はストーブが欲しくなり、私が感じる季節の変わり目であり、衣替えもしなければ。そろそろ、ユニクロに出かけて冬支度でも物色しようかと目論んでいる。
 こんな気候になり、朝煙草を買いにコンビニへ出かけたおりにスジ雲の空を見ていると、まだ観光ずれしていない地方の街を訪れ、朝早く徘徊したいものだと思う。さてどこへ行くか。
 暢気なことを考えている場合ではなかった。明日は、朝から講義、実習、ゼミの連続だった。日曜日の朝だというのに出張続きで、明日の準備がまだ終わらない。ブログどころではなかったか。

輪島市,2012年9月28日
OLYMPUS OM-D E-M5,M.ZUIKO DG14-150mm.F4.0-5.6,
ISO200,焦点距離58mm,露出補正-0.3,f10,1/400,リーニュクレール
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PEN LIFE490. 少し昔の空気

2012年10月13日 | Kyoto city
 輪島の本町通は、特に指定を受けたわけではないが、昔ながらの街並を復元し、維持しようとしている。もちろんこんなところまで観光客は来ないが、街並の維持は観光と言ったそんな小さな話ではなく、街全体の基本だという認識なのかもしれない。
 それにしてもこの地方は、下見板張りの外観がおおいようだ。土壁や漆喰では、潮風や雪による疲労が激しいのだろうか。そうした風土がこの土地の個性を生み出している。
 輪島市は、北陸の果ての果てといった遠さがあるが、それだけ独特の空気が感じられて面白い。もちろんそんな空気というのは、専門的立場で感じていることであって、だれしもが感じられるというものではない。
 例えて言うと、都かぶれしていない、といったらよいだろうか。小浜市とか金沢市というのは、どうしても都である京都との関係性が昔から強いが、輪島には、そんな空気が少ない。
 いや、そんなまだるっこしい話ではなく、作家内田百閒が旅に出て、たどり着いた旅館がこんな雰囲気だったと個人的には思う。そういう少し昔の空気が感じられるのである。

輪島市,2012年9月28日
OLYMPUS OM-D E-M5,M.ZUIKO DG14-150mm.F4.0-5.6,
ISO200,焦点距離29mm,露出補正-0.3,f9,1/250,リーニュクレール
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PEN LIFE489. 隠れ家

2012年10月11日 | field work
 個人的には、街の角という人が集まりやすいよい位置に神社があるなと思ったりしている。
 祭が開かれ、縁日が立ち、そして近所の人々が集まるのだろうか。縁日というのは、仏様と触れ合うという意味だ。地方都市らしい落ち着いたたたずまいが、素敵である。
 輪島の街を歩きながら、隠れ家にするならば、こういう街なのだろうと考えていた。事業に失敗するとか、都会暮らしが嫌になるとか、リタイアして時間を持て余すとか、放浪の果てに落ち着くところとか、人それぞれに事情があって隠遁生活するところは、都会からはなれ、空き家があり、食べ物だけは豊富にあって癒されるところであろうか。
 でも、輪島の冬は、すこぶる寒いと思う。そんな寒さが、人生の寒さのようでもあり、かえって癒されたりするのかな。そんなことをイメージをしながら、街を歩いていた。
 輪島市は、町村合併後であっても人口4万人にも満たないという話を聞いた。仕事のない街では、若者は都会へ流れてしまう。だが逆にシニアや放浪者は、街次第でやってくる場合もあるだろう。街というのは、出てゆく人があり、やってくる人もいるだろうと思う。それは街の姿勢次第だろう。隠れ家として、放浪の果てにたどり着く輪島の街、それはそれでありえる話のようにも思われる。
 さて、金、土は放浪ならぬ公務の出張である。

輪島市,2012年9月28日
OLYMPUS OM-D E-M5,M.ZUIKO DG14-150mm.F4.0-5.6,
ISO200,焦点距離29mm,露出補正-0.3,f10,1/320,リーニュクレール
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PEN LIFE488. 橋のある風景

2012年10月10日 | Kyoto city
 輪島の朝市をやりすごして、いろは橋をわたり本町の街並へでかけた。google japanには、河の名前が記載されていない。相変わらず専門家にとっては中途半端な地図だと実感。英語では、川の名前に定冠詞をつける位に、意味があると思うが。そう思ったら勝手に名前を付けちゃえ。そうだこの川は「鏡川」にしよう。
 冗談はともかくとして、街の中に川がありそして橋のある風景というのは、興味をひかれる。橋のシンボリックな形態が街のランドスケープとなりアクセントとなっているからだろう。
 このいろは橋も、赤いトラスが輪島の街になじんでいる。それに少し古いデザインが一寸オツだと思われる。このまま古くなるともっと街の風景のアクセントとして、よくなるかもしれない。
 さて、よく見たら、自転車の叔母はん逆走しているよ(笑)。

輪島市,2012年9月28日
OLYMPUS OM-D E-M5,M.ZUIKO DG14-150mm.F4.0-5.6,
ISO200,焦点距離14mm,露出補正-0.3,f10,1/400,リーニュクレール
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PEN LIFE487. 輪島の朝市

2012年10月09日 | field work
 輪島の朝市、それだけ書けば私などが何も言うことはない。この朝市には、和倉温泉泊まりの観光客を朝早くから引き回して2時間の道のりを観光バスが群れをなしてやってくる。
 「おや、梅干しかぁー」、「スーパーの梅干しと違って防腐剤が入っていないから辛いよ!!!」、「ほな、一つちょうだい」、「お兄さん蟹どぉ!?、ほら生きてるんだから、蟹に甘エビとカレイとイカと干物付けるからさぁ、・・朝の縁起物だから商売させてょー!!!」・・・とまあ、会話を聞いていると楽しい。スーパーの味覚にならされた人間にとっては、新鮮な野菜や魚が並んでいる。
 こういう風景をみていると、やはり輪島の方が食材は豊で新鮮だよね思わざるを得ない。都会に暮らして大半の冷凍物を食しながらうんちくをかたむけるFB的生活スタイルと、採れたての食材を毎日普通に食べている暮らしと、どちらが健康的なのかといつも思わされる光景である。

輪島市,2012年9月28日
OLYMPUS OM-D E-M5,M.ZUIKO DG14-150mm.F4.0-5.6,
ISO200,焦点距離20mm,露出補正-0.3,f8,1/250,リーニュクレール
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PEN LIFE486. 群集心理

2012年10月08日 | field work
 どこか宮崎駿の映画「となりのトトロ」、あるいは「千と千尋の物語」の舞台を思い出す。街の空気なのかオリンパスOM-Dのリーニュクレールのモードなせる故か。
 私のイメージだが、 冬のしばれる寒さの朝市の露天とか、夜の雪と家の明かりとがコントラストとなり、 輪島の街も被写体が多そうだと思わせてくれる。 家に入ると居酒屋だったりすると最高なのだか。ただし、北陸地方固有の気候で、輪島の街中は雪はあまり積もらない。といってそれは雪の積もる青森市なんかに比べると、この地方は格段に寒さを感じさせてくれる。
 話題は変わるが、今週末は3連休だったらしい。らしいというのは、土、月と私は出勤していたから、わからなかった。今日などは、東京へ向かう新幹線が大変混んでいて、私は定期で名古屋迄各駅停車のひかり号に乗ったのだが、それも京都駅で70%位の乗車率、さらに次の米原では北陸線の特急と接続するから、通路に迄人が立ち並ぶ様子だった。さらに名古屋駅では、ホームに延々長蛇の乗車待ちの列。そりゃ乗り切れないわなぁー。年よりもいるのに、みんな東京迄立ってゆくんだ。
 名古屋駅の反対側のホームをみると、名古屋市発のこだま号が停まっているではないか。それも最新型のN700系が。でっ、乗客は数えるほどしかいない。なんでこっちに乗らんの?。東京迄1時間は余計にかかるが、休日にそんなにいそがないでしょうがぁー。
 こういうのを見ていると群衆心理の作用だと思われた。なんでも速い列車に乗らなければとする理由もない心理である。そして人が並んでいるところに並べば安心だという錯覚である。こういう群衆心理に巻き込まれてはかないませんなぁー、と私はそそくさと駅を後にした。
 それにしても帰りも新幹線はラッシュ状態であり、連休はホンマにかないませんなぁー。
 余暇開発を専門とする私の立場から見ると、観光-群衆心理-連休に殺到、という図式で行動し、観光地にとっては入込者数稼ぎでしかなく、私にいわせれば、そんなのは余暇といえませんね。はからずしも観光という概念に批判的な私の考え方を裏付けた新幹線の現象だった。

輪島市,2012年9月28日
OLYMPUS OM-D E-M5,M.ZUIKO DG14-150mm.F4.0-5.6,
ISO200,焦点距離39mm,露出補正-0.3,f9,1/250,リーニュクレール
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PEN LIFE485. 脱線!

2012年10月07日 | Kyoto city
 特に国からの法律の指定は受けていないが、整備された街並だと思いながら、朝の輪島の街を歩いていた。地元の人も街並を整えようと努力しているようだ。そのことが街全体に違和感のない景観としてみられる。それは、私たちが訪れる前には予想していなかったことであった。
 朝の輪島の街を、PENのリーニュクレールのモードと通常の撮影とを交互に切り替えながら徘徊していた。眼が慣れてしまうと、このような古い民家は、リーニュクリールの方が、絵としては見栄えがする。それは、もちろん原稿に使う場合の記録性に欠けるが。
 オリンパスがリーニュクレールを搭載した新機種をだす。WEBを見ながら、新機種のE-PM2など小さく軽く大変好ましく思っている。手元のE-PM1と取り替えようかと考える始末。こういうことが簡単にできるのがマイクロフォーサーズ・オリンパスの面白いところだ。
 ドイツのインダストリアルデザイナー、ディーター・ラムスの「世の中の複雑なものはシンプルになるべきである」とする13ヶ条の幾つかがPENに合致している。
○目立たないことのほうが目立つことより素晴らしい。
○小さいものは大きいものよりいい。
○色が無いことは、色がありすぎるよりもいい。
○軽いほうが重いよりいい。
○繊細なほうが粗雑なものよりもいい。
・・・・・・・・
 今日は、輪島の話から脱線!、しました(笑)。

輪島市,2012年9月28日
OLYMPUS OM-D E-M5,M.ZUIKO DG14-150mm.F4.0-5.6,
ISO200,焦点距離45mm,露出補正±0.3,f9,1/320,リーニュクレール
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PEN LIFE484. ヒラリ!、と

2012年10月06日 | field work
 朝早めにホテルをチェックアウトして、輪島市内の街を散策していた。古い建築を再生するといった具合に積極的に残したり、電柱を地中化するなど、随分街並に配慮しているんだなと思いつっていた。日本海沿いの能登半島の先端という遠距離にあり、山沿いで鉄道も廃止されるなど暗いイメージを描いていたが、輪島の街は意外に明るかった。
 話題は変わるが、新幹線のなかで私が一人分しかない通路を歩いてゆくと、対面からも私より老けたおじさんが歩いてくる。それも威張りくさった陰険な目つきで、この若造といった横暴な空気で向かってくる。距離は次第に縮まってくる。このまま歩いていったらどうなるか。この場合、みなさんだったらはどうするか。
 私は、そんな相手の態度を無視して歩き続け、すれ違う直前に空いている座席にヒラリ!、と身をかわすして通路をあけることにしている。そうすると、おじさんは突然態度が変わり、低姿勢になり、笑顔を浮かべて早足で通り過ぎる。なんじゃ、あの豹変ぶりは。譲られると突然態度が変わるあたりに、その人の人間性が見え隠れする。そんな経験は何度もあり、ボランタリズム精神のないあたりが、現代日本人の平均的根性なのであろうか。
 あるとき同じ状況で、私がヒラリ!!、と身をかわすと同時に、相手もヒラリ!!!、と身をかわした。よくみると車掌さんであった(笑)。
 そんな体験をしながら今日も新幹線で、大学へ休日出勤だった。

輪島市,2012年9月28日
OLYMPUS OM-D E-M5,M.ZUIKO DG14-150mm.F4.0-5.6,
ISO200,焦点距離31mm,露出補正±0,f11,1/400,リーニュクレール
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PEN LIFE483. 日本旅館のすごしかた

2012年10月05日 | field work
 リーニュクレールも、暗くなると撮影機材のピントが合わず、このあたりが限界か。
 私が理想とする日本旅館のすごしかたをまとめてみた。
 午後も遅い頃温泉旅館にだどり着く。部屋に案内されると露天風呂がある。早速町の夕景を見ながら風呂に入ってから、肴を持ってきてもらい酒を飲みながら寝てしまった。起きたら夜中である。早速番頭へ電話をかけ、部屋に夜食をもってきてもらう。地元の食材を使ったおいしい料理である。ひとしきり食べたあと、目が覚めて寝られない。そこで部屋のライティングビューローでひとしきりロビーから持ってきた南方熊楠の本を読むことにした。読み飽きたら原稿に眼を通していた。そしたら夜も更けてきたので、朝方そのまま布団で寝てしまった。昼頃目が覚めた、おもむろに部屋付の露天風呂風呂に入り、おそい朝飯を食べに階下へおりてゆく。食後に古い町並を散策し、はやらない店を冷やかす。町のカフェーでお茶を飲み旅館の部屋に戻り三度目の温泉に入る。旅籠代もビジネスホテル代なみに実質の食事代が付く程度だ。さて、夕刻帰るか、或はもう一泊してゆくか思案のしどころだ。宿泊代は、チェックインした時から24時間毎に清算と決まっているからだ。
 夜中仕事をして昼頃起きるという生活は、多くの人が経験している日常のライフスタイルだ。そんな日々の癒し系の時間が、日本の温泉旅館では実現できないのである。会社に出かける時のように、時間に合わせて行動する。そんなのは、癒し系でもリゾートでもないでしょうがぁ。
 それに10時にチェックアウトというのが私は大嫌いなのだ。昔ならば次の宿場まで歩いてゆかなければならなかったので、早起きは必然だったが、今はその必然性がない。
 現代の旅館は、江戸時代のライフスタイルをそのままやっている。10時に宿屋を出て、つまらないできあいの観光地でも見てゆけということか。この中途半端な時間設定がなんともやるせない。だから理想は、夕方4時頃チェックアウトして、家にたどり着く頃には夜になっているというのが、心理的には調度良いのだ。

輪島市黒島地区,2012年9月27日
OLYMPUS OM-D E-M5,M.ZUIKO DG14-150mm.F4.0-5.6,
ISO16000,焦点距離14mm,露出補正±0,f4,1/60,リーニュクレール
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PEN LIFE482. 温泉旅館再考

2012年10月04日 | field work
 さて、輪島の町のビジネスホテルに帰るか。帰りがけにタクシーの運転手さんに、観光客がよく行く店ではなくて、あなたがよく行く居酒屋を紹介して、といって連れて行ってもらった。そこはアットホームな空気があって魚が美味しかった。観光という要素を排除するというのは正解だ。それが私流の旅なのである。
 ふと思ったが、日本の温泉旅館に行くと、部屋には申しわけ程度のユニットバスがあるが、大概はそれを使わないで、大浴場の温泉に行く。だがそれは、どんなに名旅館であっても同様であり、共同浴場であることに変わりはない。つまり昔の銭湯の感覚でしかない。そこが私には大変不満だ。私は、部屋にある浴室こそ、露天風呂にしてもっと充実させるべきだと思う。それでこそ温泉旅館なのである。
 ホテルの場合は、部屋に浴室があるので、いつでも、それが夜中であっても、寝起きであっても時間を問わず簡単にはいれるので、私には大変便利である。そういうときは、建物が新しく、チェックアウトが遅く、グリードの上のホテルをいつも予約する。毎日が忙しい現代人にとっては、そういうルーズなところが非日常的世界であり、それこそが癒されるのである。
 そういうルーズな感覚が日本の温泉旅館にはない。いつでも簡単に温泉に入れることを重視するならば、日本の温泉旅館は、部屋に露天風呂が付いていて当たり前である。当然1室や2室程度は、そうした部屋がある温泉旅館もあるが、料金も高く、利用者も多く、私などにはとても近づけない。だから共同浴場の温泉旅館に泊まるとチェックアウトで追い出されて、いつも時間を気にしなければならず、それでは 日常生活とちっとも変わらず、帰る頃には何故か大変疲れるのである。それは湯疲れではなく、施設の考え方が古くさいのに由来すると私は考えている。
 癒し系とは、もし分け程度のマッサージでもなくアロマセラピーでもない。好きなときに温泉につかり、好きなときに飯を食べ、好きなときに寝て暮らす、そういルーズな暮らしかたができてこそ、温泉旅館なのである。そう考えれば、日本の温泉旅館の99%はリゾート性失格だと言ってよい。温泉旅館再考すべきである。
 現在でもそんなルーズな時間のすごしかたができるのは、数少ない昔からの湯治場だけである。例えば青森県酸湯や玉川温泉といった湯治場である。そこにこそ忙しい現代人を癒すことができる、新しいコンセプトがあるのだ。

輪島市黒島地区,2012年9月27日
OLYMPUS OM-D E-M5,M.ZUIKO DG14-150mm.F4.0-5.6,
ISO3200,焦点距離29mm,露出補正±0,f4.9,1/60,リーニュクレール
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PEN LIFE481. 続・輪島市黒島地区

2012年10月03日 | field work
 黒島は、西面が日本海であり、加賀市橋立のような遮る地形や樹木もなくまともに北西からの風を受け、海岸段丘であるため背後は小高い丘という立地であり、海岸線沿いの狭隘な土地に設けられた特色ある建築群を有する集落である。冬はどれだけの風が吹くのだろうか。風を防ぐ手だては、建築の無窓の壁しかない。そこが私には、不思議なところだ。時間がなくて高台に上がれなかったのは残念だが、機会があればまた訪れてみたいところである。
 今日は大学の今年の紀要に、黒島と橋立について書こうかなと考えた。そこで航空写真を注文した。国土地理院の航空写真は、戦後間もなく撮影された米軍のものから、近年のもの迄多々ある。  さて、どの時代にしようかなと思案していた。これから図面を起こそうと目論んでいるから、縮尺が大きく、画像のコントラストが高い方がいいよな。最高解像度の画像データで注文した。
 話題は変わるが、夜は裸婦のクロッキー教室だった。クロッキーをしながら、普段も街中で通行人などのクロッキーをしようと考えているが、なかなか果たせない。それに水彩画も復活させたい。などと考えているが、いつも忘れてしまう。だからメモ代わりにブログに書き留めておこう。

輪島市黒島地区,2012年9月27日
OLYMPUS OM-D E-M5,M.ZUIKO DG14-150mm.F4.0-5.6,
ISO10000,焦点距離42mm,露出補正±0,f5.4,1/80,リーニュクレール
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PEN LIFE480. 輪島市黒島地区

2012年10月02日 | field work
 金沢市から内灘海岸沿いの高速道路を走る。眼下の日本海と砂浜と松林というシンプルな風景に感動しながら、2時間を超える頃に高速バスは輪島市に着く。
 輪島市のお目当ては、重要伝統的建造物群保存地区である黒島地区だ。だが輪島市の観光地図を見ても、それは出てこない。尋ねたら輪島から車で30分いったところだそうである。市町村統合で輪島市が大きくなり、かえってわかりにくくなった。
 夕方タクシーを飛ばして黒島地区へ出かけた。秋の日は暮れるのが早いが、まだ明るさが残っているうちに黒島地区へたどりついた。そこは海沿いの漁師町である。5年前の能登地震で被害を受けたが、ほとんど復旧していた。建物の海側には窓がなく板張りの壁が続く、独特の建築である。これは来たかいがあったぞ。
 リーニュクレールのアートモードも日が暮れると効果が弱くなるようだ。日が暮れるのが早いか、見て回るのが早いか、駆け足で集落の中を走り回った。

輪島市黒島地区,2012年9月27日
OLYMPUS OM-D E-M5,M.ZUIKO DG14-150mm.F4.0-5.6,
ISO10000,焦点距離54mm,露出補正-0.3,f5.6,1/125,リーニュクレール
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PEN LIFE479. 絵画的風景

2012年10月01日 | field work
 なんとも絵画的な橋立港である。実際に絵を描くために訪れる人もいそうだ。なかなかよい風景である。
 港の左側に丘があって風を遮り、日本海とはくびれた水路でつながっているので、ここには荒い風も波もこない自然の良港である。日がな一日絵筆を走らせていたくなるのどかな絵画的風景である。こういう風景をみると、来たかいがあったと思わせてくれる。
 あとで知ったのだが、この港の裏手に海産市場があって、周遊バス利用の観光客は、そちらに群がっていたのであった。この周遊バスは、寂れた温泉地や無理筋で設けた人為的なスポット観光地を回遊している。私たちの行程は、そんなスポット観光地をすべて避けた。避けたのは正解であり、今時観光地ほどつまらないところだと断定しておく。観光政策という考え方があるが、どうもこのあたりの観光地は、20世紀的古くさい観光政策にしがみついているようだ。こういうのには、つきあわなのいに限る。
 それより遥かに美しい絵画的風景が、この地域には数多い。そういうところを発掘して利便施設を設けたり、歩いたり、自転車で回れるようにすれば、よいのにと思われた。
 私も、こんどは水彩絵の具とスケッチブックを持って、静かで潮の香りがただようこうした風景を訪ねてみたいと思った。
 そういえば、ファッション・イラストレータの長沢節は、千葉県大原の海岸が好きだった。セツモードセミナーの合宿も毎年大原の海岸で行われた。生前の彼いわく、このあたりが、ニースなどに似ているというのが合宿の理由であったと人づてに聞いた。橋立の港を見ながら、そんなことを思い出していた。

加賀市橋立,2012年9月27日
OLYMPUS OM-D E-M5,M.ZUIKO DG14-150mm.F4.0-5.6,
ISO250,焦点距離56mm,露出補正-0.3,f9,1/320,リーニュクレール
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