冬の北海道日本海沿いの集落が大変美しい。このブログでも積丹半島美国の画像をアップさせた。撮影の被写体として興味深く、私は積丹半島の美国集落ぐらいで満足しているが、さらに足を伸ばしたらと考えた。その参考図書がこの写真集である。
瀨尾明夫:遠い海、マガジンハウス、1992.
帯に書かれた北海道の地名が撮影地である。
「小平、留萌、浜益、厚田、小樽、積丹、神恵内(かもえない)、泊、寿都(すっつ)、島牧、北檜山、大成、熊石、乙部、松前、枝幸、雄武、網走、斜里」
小平、留萌、浜益、厚田は
留萌の北隣が小平、さらに国道231号線を足場に日本海に沿って南下すると浜益、厚田の集落がある。
また小樽から国道229号線で積丹半島をまわり、日本海沿いに南下すると神恵内、寿都、島牧、北檜山(きたひやま)、大成、熊石の集落があり城下町松前に至る。瀬野さんは、松前から小樽の間を移動しながら撮影している事がわかる。
さらに網走、斜里を拠点にすると国道239号線、同238号線を北上すると枝幸、雄武の集落がある。
いずれも日本海に面した集落であり、行動のベースキャンプとして留萌、小樽、網走の3カ所がある。
いずれの集落も今の公共交通機関はバスだけである。そして寿都と神恵内は核のゴミ処分場調査地として手をあげた自治体であり、北海道知事が反対を表明している。それほど辺鄙な場所なのか?。
小樽-江差の国道229号線をルートハンティングしてみる。やはり路線バスはつながっていない。江差から大成までは路線バスの乗り継ぎでゆけるが、その先須築まてば予約制のデマンドバス、そして11kmの徒歩でモッタ海岸温泉にたどり着く。雪道は倍の時間が必要だから5時間の歩き。酷寒の中をそんなに歩くならば冬山の装備が必要になるのか・・・。さらにモッタ温泉からまた路線バスの乗り継ぎで積丹半島神威岬までゆける。しかし路線バスの廃止も検討されており、今後さらに分断化が進むだろう。
といってレンタカーで慣れない雪道をはしる気分ではない。もちろんタクシーもない。あの美国ですら1台しかなかった土地だ。結局冬のフィールドワークは出来ないという結論になった。
観光ガイドにも載っていない国道229号線沿いの集落は、冬訪れると荒波の日本海と豪雪とで興味深い被写体に出会える可能性はありそうだが、無理ですね。憧れの冬のフィールドワークの候補地でしょう。これらの候補地は、冬が断然美しいのである。もちろん素晴らしい映像が撮れるところばかりである。ただし、冬山の装備は必須だ。
モノクロ画像は積丹半島美国
iPhin13pro.
NikonF3+MD4,Distagon25mm/F2.8,トライX.