京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

《三十三間堂》

2011-04-20 | Weblog
道楽は、三十三間堂のねき(近く)にあります。お堂陣の柱間が33あることから、一般的には「三十三間堂」と呼ばれてますが、正式名は「蓮華王院(れんげおういん)」。国宝の本尊 千手観音坐像は、鎌倉時代の仏師 湛慶(たんけい)が、82才の時に作成したもの。風神・雷神像、二十八部衆像も国宝です。
ぼくは、時折足を運びますが、何度観ても1001体の観音立像が並ぶ姿には、心が震え感動します。

《懇親会》

2011-04-19 | Weblog
本日は、「和のごはんもん」の作成に御尽力賜りました方々の懇親会ということで、道楽にて粗飯を御用意致しました。

和やかにお楽しみいただき、料理も大層お喜びで、とても嬉しく存じ上げます。

またお忙しい中、御遠方よりお出まし賜りました方々には、心より深く感謝申し上げます。

書店さまより、サイン本追加の御要望もございまして、お蔭をもちまして御好評いただいているようでございます。

《幽玄》

2011-04-18 | Weblog
「あると見て無きは常なり水の月、無きとみて有るは常なり水の月」 幽玄を表すことばとして用いられます。有ると思えば無くて、無いと思えば有る。能は単なる戯曲ではなく人間の有り様・本質を、形を変えて狭い舞台の上で現したものと言えましょう。

一休和尚が薪(たきぎ)におられた頃より、禅と能(特に金春)は深い関わりとなって、禅は静中に動をみつめんとし、能は動中に静をみつめんとしますが、根本は同様とも言われております。

平安時代の猿楽(さるがく)から生まれた歌舞劇は「能」と呼ばれ、猿楽本来の滑稽な笑いを主とした演技の科白劇は、形を整え「狂言」と呼ばれました。そして明治になって「猿楽」は、「能楽」と呼ばれるようになりました。

4月第2土曜日・日曜日と第3日曜日は嵯峨大念仏狂言(清涼寺)、4月21~29日頃が壬生狂言(壬生寺)、5月1~4日頃がえんま堂大念仏狂言(千本閻魔堂)と神泉苑大念仏狂言(神泉苑)、6月1・2日が京都薪能(平安神宮) が毎年行われますので、心待ちにしております。

《真味倶楽部》

2011-04-16 | Weblog
本日は、真味倶楽部の開催日でした。
他の御席もあり、時間、器・料理など全てが異なるため、板場は始終バタバタしておりました。

座付は、覚入さんのお向に、山の芋豆腐。お造りは、竹春さんの四方向附に、あまて鰈・勝浦黒鮪のとろ・高知の縞鰺。お椀は時代の絵替京蒔絵に、瀬戸内のあぶらめ。焼物は黄瀬戸に、阿寒湖の姫鱒。炊合は即全さんの蓋物に、大原野産 朝掘りの筍とニシンと蕗。酢の物は半七に粟麩・胡瓜・若布・茗荷・独活。香の物は得全さんに、浅漬けの小蕪・茄子・白瓜。小吸物は螺鈿の桜椀に卯の花汁。御飯は御要望があり“和のごはんもん”の表紙の鮭ごはんを赤(銅)釜で炊いて、イクラを添えました。水物は、静岡の完熟マスクメロンに大きな京都の紅ほっぺを藤平伸先生の皿に。御菓子は白味噌餡と薄紅色のつくね芋の餡と一寸豆の餡を三層にした道楽謹製の「春重ね」。薄茶は道八さん。

皆様、大変お喜びいただき、とても光栄に存じております。

《温故知新》

2011-04-16 | Weblog
料理において、全く新たなものを創造していくことは至難の業です。

奇をてらった珍しい料理は、そのほとんどが実にへんてこりんなものとなってしまいます。

天才料理人なら、品がよくて美味しい、全く新しい料理を生み出していくのかも知れません。

無能な小生は、昔から伝わる料理を尊び、十分に学び、そこから時代に合ったものを創り出すことを心がけております。

創造することはとても大切ですが、ひとりよがりに喜んでいるようなことにならないよう、“古に学ぶ”という大前提を決して忘れてはいけません。

《知足》

2011-04-15 | Weblog
「家は濡らぬ程にて、食は飢えぬ程にてこと足れり」
『南方録』の始まりにある、利休さんの言葉です。
便利になれば、更に便利なものをと思い、新しい物は、すぐに手に入れたく思う。人の欲は尽きる事なく、物に人が支配される時代となってしまいました。

小生自身、物を大切に思う心、満ち足りる心というものを、今一度考えております。

《日本の美意識》

2011-04-14 | Weblog
桜の花が散る時分となりました。消えゆく、散りゆくものには美を感じます。秋の紅葉も然りで、冬へ向かって果ててゆく、寂れてゆくものに、日本人の美的感覚は鋭敏に反応します。
茶席の炭も同様で、燃え尽きてゆく美しさを強く感じますし、茶席の床の中釘にかかる一輪の花には、ピンと張り詰めたこの上ない美しさと同時に、儚い生命の哀れみを感じます。

日本人は古より、朽ち果てることが惜しまれる心に、強い美意識が宿るように思えてならないのです。

《足るを知れ!》

2011-04-13 | Weblog
本日、里文出版の【なぜ、いま禅なのか「足る」を知れ! 大徳寺 五一一世 立花大亀】【茶趣の花ごよみ 武内範男】【山崎猛 写真集 オホーツク 流氷の季節】を恵贈賜りました。

立花大亀和尚のお話は、人生の教えそのものであり、生きていく上で大いに勉強になります。

「茶趣の花ごよみ」は、季節の花と花入の調和美を堪能させていただきました。

「オホーツク」は、自然が織り成す神秘の世界に、心が震えるほどの感動を覚えます。

いずれも、素晴らしい内容の書物で、楽しく拝見しております。

《京都料理研究会》

2011-04-12 | Weblog
本日は、大阪ガスクッキングスクールにて、京都料理研究会講習会の講師を務めさせていただきました。

大阪ガスの施設は、実に衛生的に管理されており、ものすごい機能を備えたガスコンロをはじめ、あらゆる調理器具がきちっと揃えてあり、店から持っていく道具類もほとんど必要ありませんでした。

お手伝い賜りました大阪ガスの料理講師の方々は、テキパキと気持ちのよい所作で感心致しました。心より感謝申し上げます。
また、最新式のガス調理機器の機能には、驚かされるばかりでした。

講習後、調理設備の整った隣の別室にて、いくつかの班に分かれ、手分けして実習していただくのですが、受講者の方々は皆料理人ですので、ぼくがアレコレということもなく、次々と手早くキレイに料理され、実にスムーズに進行致しました。
発売したばかりの“和のごはんもん”も皆様にお買い求め賜りまして、厚く御礼申し上げます。

長時間にわたり拙い講習にお付き合いいただき、ほんとうに忝なく存じております。

《料理講習会》

2011-04-11 | Weblog
本日は、【道楽京料理勉強会(道楽料理教室)】、明日は、【京都料理研究会講習会】です。

道楽料理教室は、「烏賊と独活の酢味噌和え」「卯の花汁」「桜鯛の焼き物」「鴨治部煮」「豆さんの葛ひき」「筍ごはん」。

京都料理研究会講習会は大阪ガスクッキングで開催され、初夏のお献立の御依頼でしたので、「山芋豆腐」「かしわのつくね寄せ薄葛仕立」「粟麩胡瓜もみ」「生姜飯」を行う予定です。

拙い講師で忝なく存じますが、お楽しみいただくことができれば幸いに思います。