****満を持してトリ前を見事に務め上げたSTAの盟友バンド、ビア・プリーズが登場!!昭和の香りてんこ盛り。温故知新というわけで、古の懐かしき時代に誘ってもらいましょう。さあ、みんな一緒にタイムスリップ♪****
11, 18:40~19:10
会場内に流れるBGMはスティーリーダンの「バビロン・シスターズ」
札幌からやってきた「BEER PLEASE」とは去年11月のマリンホール、そして今年2月の小樽公会堂・雪明りの路、3月ソリッドでもSTA とご一緒でしたね。
オールディズや&ロカビリー、ロックンロールなどがお得意。
5年ぶり4回目の出演。
このバンドはジャンルがジャンルだけに、どの曲も短いから濃厚なるセットリストで充実。
お得感満点さ。
大所帯のいかしたパーティー・バンドは、6人組み(男性陣はアロハシャツのファッションで統一)。
もうSTA界隈ではお馴染みの連中ではありますね。
3年前の8月、小樽北運河「サウンドエナジー」、そしてSTA企画リブレーション一昨年の9月「スペースアートホール」、「ファイブ・ペニーぼたやま音楽祭」にも出演してたね。
実は去年の9月、小樽屋外イベント会場にビアプリのメンバー達も訪れていた。
マサはルチュ&テツに「あれ!?ビアプリは今日、出演するの!?」と聞いたら、申し込みに間に合わなかったとのこと…残念。
やはりコロナウィルスによる影響で各バンドはライブに飢えていたようでタッチの差で埋まってしまったらしいよ。
だから観客として来ていたのだ。
ルチュとマサは「朝ドラファン」としても盛り上がるのです。この間まで放送していた「エール」は古関裕而氏がモデルのドラマ。
ビアプリが以前レパートリーにしていた「モスラ」の歌も古関夕而さんの作曲なんだよ、と教えたらルチュは大喜びだったさ。
さらには女性シンガー同士ということで、去年のマリンホールではヒロリンとルチュがめっちゃ意気投合。
スバルともアクセサリーなど共通の話題があるようで、新たな人脈図が更に確立されているようだ。
こうしてドンドンと札幌界隈に女性層の音楽シーンが拡大されていくわけだから素晴らしいことだ。
まあいずれにしても、マイペースでコンスタントに活動はしているようで良かった、良かった。
この日もマサが車から楽器や器材を卸している最中に、ビア・プリーズのメンバー達も車で続々と到着。
再会をお互いに喜びあいました。
数年前までは2人の歌姫を従えて、昭和歌謡や流行歌などを中心に演奏していたのですが、近年はルチュちゃんがソロでフロントに立っての独占パフォーマンスです。
まあ、彼女は普段から2人分くらいの活躍をしていたから、全くもって違和感なし。
逆に今までもずっとシンガーは1人しかいなかったような雰囲気さえ漂わせているね。
縦横無尽に繰り広げられる様は、何度見てもさすがと思わず唸っちゃいます。
今後もずっとルチュさんには、元気いっぱいはじけまくってもらいましょうよ!
ここではマスクを着用しているメンバーはDR、G、KBの3人。
編成は・・・・先述したとおり、紅一点ルチュ嬢のボーカルを全面的に大フューチャー。
で、このバンドを立ち上げたリーダー&ベースのカート氏とはお互い夕張が同郷という縁でマサと知り合い、STA企画「モダンタイム」ライブにビアプリとして初参加。
そこへ観客として来場していたルチュさんにリーダーのカート氏は一目惚れ。
その場でカート氏が彼女をスカウトして一気にグレードアップをはかり、紆余曲折を経て現在に至るわけなのです。
そのカートさんは最近、健康上の理由で長期離脱。
しかし、ここでルチュ繋がりとして心強きあの助っ人が現れた!
なんと元ダーティーダンディ、現在はオールド・ジャンキー、クライ・ベイビー・ブギー、ズリーとストリッパー、催事王ヒデキとバーモンツなどなど多方面で大活躍している札幌が生んだ永遠のスーパー・ロックンローラー、テツがガッチリとボトムラインを支えてくれているのですよ!
トレードマークのリーゼントとサングラスと髭を見ると何故だかホッとして安らぎを覚えるのさ。
ルチュ&テツの鉄壁なコンビネーションもバッチリ!
1+1が2以上の素晴らしい相乗効果を生んでブイブイいわせていました。(ナチュラルボディの愛器フェンダー・ジャパン・テレキャスター・ベースを使用。楽屋テント内で、今日はこれを弾くよ、と誇らしげにマサへ見せてくれました。
正直な話、音にはあまり満足していないようだったけど、どうしてどうして中々に中域を強調したトーンでフィンガー・ピッキングがウネっていたよ。メイプル指板。これがまたテツにはよく似合うんだよネエ)
そろそろカートさんもビアプリに合流予定だそうですが、とにかくテツが加わっての新生ビアプリを観るのも新鮮だから、今回も期待でワクワクものです(実はテツも病み上がり状態なんだけど、そんなこと微塵も感じさせないタフガイだったよ。ターミネーターみたいな強靭なる肉体の持ち主だ)。
5代目ギタリスト眼鏡姿のエディ(エディとしては3代目!)は、ビアプリの中では会場に一番乗り(この愛称はリーダーのカートさんが大好きなエディ・コクランから拝借したもの。もはやそんな説明なんて不要だろうけれども・・・・)。黒のグレッチ・チェット・アトキンス・モデル6120を使用。ギターカラーにあわせたのか、ストラップはいつも真っ黒けで統一するというスタイルが清々しいくらいに渋いねえ。
テツ&エディの2人による弦楽器アンサンブルが、珠玉のサウンドを紡ぎ出してくれます。
ラフにシャツを着込んだドラマーは、ナイスガイのマサイくんで、CANOPUSスネア使用(ナチュラル仕上げ)。
いつも寡黙でちょっとシャイなマサイ君ではありますが、この日のタイトなドラミングはすこぶる好評を博していた。
また一段と腕を上げたね。
お世辞抜きにパワー倍増でグルーヴィー。
アクセントで打ち鳴らすキレッキレのシンバルワークも含めて、なんまらご機嫌だったよ、と本人にも伝えた(会場内でも友人の女性が同意見だった)。
決して努力は裏切らないということを身をもって実証してくれた。
何年も前から地道にコツコツとスタジオで個人練習を積み重ねてきたもんね。
この間まで髪も伸ばしていて、ミュージシャン然としたルックスが非常に頼もしかったんだけど、バッサリと切ってしまったの???寂しい・・・・。
でもメンバー中一番動きやすい風情がロッカー風の佇まいで貫禄タップリだ。
ちなみに対バンする時には必ずSTAのライブもブルーレィディスクにダビングして届けてくれるんだよ。
マサイくん、本当に大助かりだよ。
今後もよろしくね!!
そして一昨年から加入したオールバックのキーボード&コーラス担当の真理ちゃん(カシオと1992年にイギリスで創業されたシンセサイザーNOVATIONを使用。異色のセッティングがさすがユニークだ。彼はドサンコならば誰もが知っているコマーシャルソングなどを製作しているプロの売れっ子作曲家)。
最近はマサとブルース・リー談義でめちゃくちゃに盛り上がっております。
マニアックな世界にドンドンとハマるというのも心地よいものだ。
花柄のシャツ・ファッションでひと際目立っていましたよ。
キーボードというポジション上、このアイディアは良く映えるのでナイスです。
方々でもすこぶる好評を得ていた。
憎いくらいに大絶賛。
そして更なる新メンバー!
唯一キャップ着用のテナー・サックスはミツグくん。
ロカビリー系ならばお手のものの彼。
多分、催事王秀樹&バーモンツでのテツ繋がりか!?
いずれにしてもビアプリに管楽器が加わるということは、バリエーションが豊富になって雰囲気も良好だ。
しかも彼とテツとマリちゃんとエディは歌えるしね。まさに鬼に金棒システムが確立。
この体制で固まりつつあって、あとは心置きなく邁進するのみだね。
夏真っ盛りだけど、各自が思い思いに涼しそうなスタイルで決めています。
ステージ全体的に見ていて出演バンド中、衣装による統一性も異彩を放っていたさ。
で、センターフロントに陣どるル(*´ε`*)チュッチュ嬢は俄然燃え上がった。
いえいえ、ルチュ、十分にステージ映えしていたよ。
そんなカリスマ・ルチュちゃんによる、今回のひとくちメモコーナー。
これはいつも話題にのぼることさ。
センス抜群でポイント高いね。
今回は濃紺地に白の水玉を全面に散りばめたワンピースとリボンを基調に、靴、ベルト、手袋、イヤリングなどは真っ赤に統一。この水玉の一個一個が鮮明で見入ってしまったよ。口紅も情熱的なほどの桃色をセレクション。
ネックレスも髪型も髪飾りもすこぶるオシャレ。
マサはそれを見た時に「お!今日はこのいでたちかい?」
オフステージで伝えると、実は本人、あまりお気に入りではなくずっとしまい込んでいたらしいよ。
なんというもったいないことを。
こんなに素敵な御召物を長年にわたってタンスの肥やしにしていたなんて・・・。
まあ、今回を含めて煌びやかなる衣裳群を大量に所持していたら、それも納得なんだけど。
毎回コスチュームは大きな楽しみの一つでもあります。
どれを着ようか、直前まで迷っているんじゃあないかい?
いっそのこと曲ごとに衣装チェンジでもトライしてみてはいかがでしょうか?
ちゃんと着替え係を用意してね。
その状況がすぐ目に浮かぶよ。
ルチュはフットワークが軽いから、案外とすぐにでもやりかねないね(笑)
いよっ!ゴージャスな衣装持ち!!普段着でも十分に派手だと思うんだけどね・・・・(爆)
バンドからのメッセージが届いております。
「ビアプリーズで暑さを吹き飛ばしましょう!
皆で盛り上がれば新型コロナに対する免疫力も俄然アップ!
ビアプリサウンドを最後まで心置きなくお楽しみください!!」
実は前に出演したベリー・ジャムの後、時間に余裕ができ、更には何とこの暑さでJRの線路に歪みが発生したとのこと。
よって電車が足止めを食らう事態に陥っちゃった・・・・。
デンジャラス!
その関係でタイムテーブル調整も兼ねて、サウンドチェックは特別じっくりと念入りに取り組ませていただきました。
でも観客のほとんどはこれが本番!?と勘違いしちゃうくらいにビアプリ熱の入れよう。
脳天から湯気が漂っていた…嘘(笑)
まあ、それはそれでいいんでないかい!?(笑)
当のバンドマン達もその辺の細かいことなんか気にしちゃあいないって。
ただ単純に演奏できるという至福の喜びを全身で感じちゃうだけさ。
お送りする曲はアメリカン・グラフィティから・・・・・
「悲しき街角(デル・シャノン)」
原題は「ランナウェイ」2分20秒。
1961年2月に発表。
4週連続全米1位を記録。
日本語バージョンも受けていたね。
この曲はカバーがたくさん存在します。
ありゃりゃ・・・・・・どこかで見かけた顔のビアプリ団扇持参という筋金入りの追っかけ親衛隊までもが出没。
序盤の一瞬で観客を引き込んで、虜にしてしまいます。
後で聞いたんだけどルチュちゃんは他のバンドのステージングを見て「よし!私も!!」と俄然闘志に火が点いたんだとか。
リスペクト精神のもと切磋琢磨しながらどん欲に吸収しようとする姿勢は美しいね。
2曲目は王道路線で「ダイアナ(ポール・アンカ)」
2分28秒。
1957年7月2日に発表された、実はシンプルでストレートに聞こえるけれど複雑な構成で琴線をビンビンに痺れさせてくれる名曲。当然大ヒットを記録。
こちらも日本語バージョン共々に受けていたね。この曲もカバーがたくさん存在します。
思い思いにジルバやモンキーダンス、はたまたブギウギにと繰り出したいところではありますがここはグッと我慢・・・・。ルチュちゃんはダンシング・クィーンとしての面目躍如。
看板といえる咽び泣くサックスの旋律をミツグくんが一手に引き受ける。
ここぞとばかりにブローする音色に酔いしれたまえ、諸君。
と言っても先述のとおり、これらはあくまでもリハーサルなんだからね(笑)
さてさて、チューニングとセッティングがほぼ完了。
万全に整いました。いつでもオーケーさ。
前置きが相当に長くなっちゃったから、そろそろ夢のような本編レポートをお届けしたいと思います。
このバンドは、ライブ評の書きがいがたっぷりとあるのだ。
サイトウ氏からのアナウンス「ビアプリ色にステージを染めてみせます!とのことです。
お待たせしました。では参りましょうかあ!ビア・プリーズ!」
万雷の拍手によって迎え入れられた。
「盛り上がっていますか!?後ろの皆さんも盛り上がっていますか~~!?
用意はいいですか?
日曜日というお忙しい中をようこそいらっしゃいました!ドンドンとやっていきますよ!!」
可愛らしい「5匹の子豚とチャールストン」をモチーフとした、な、な、なんと「ビア・プリーズのテーマ」。
これは嬉しい裏切り行為。
最近この流れが定番。
もちろん喜び勇んで聞かせてもらったよ。
実はこの曲「the shimmy shake」(作曲フレディ・モーガン&ノーマン・マルキン)はキーボードのマリちゃんがアレンジしたもの。
また新たなる扉をこじ開けたんだなあ。
のっけから「ヘイ!ヘイ!」と遠慮なしにコール&レスポンス。
曲中にはメンバー紹介などもサラリとスマートに織り交ぜているしね。
お得意のコケティッシュなルチュちゃんによる華やかなるステージ・パフォーマンス。
何度見ても惚れ惚れしちゃうよ。
そして美味しいヒントが随所に垣間見える。
この流れですでにバッチリと掴みはオーケーだ。
当然のごとくルチュはMCも兼任。
「どうもありがとうございます!ビア・プリーズです。よろしくお願いします。浅草橋小樽マリン広場、すごく素敵な所で嬉しい!。日曜日の午後なのに、こんな沢山の皆様に集まっていただき感激しております。皆さん、いい感じですねえ!それはともかくも今日は物凄く暑いですね!!
ここ数日コロコロと北海道は大変なことになっています。
今お届けした曲はキーボードのマリちゃんが極上のアレンジを施してくれたものです」
マリちゃんの真骨頂。
「懐かしいところで・・・弘田三枝子さんの曲をやります!往年のファン達ならばお馴染みですね・・・・・ヴァケイション」
テツによるカウント「1・2・3・4!!」
趣向の凝らせ方がたいしたもんだね。
オリジナルはもちろんコニー・フランシス。
1962年7月発売。ビルボード最高9位を記録。
こちらも日本人による日本語カバーも数多く、その中で1番売れたのがこのミーコ。20万枚だってさあ。
驚いたことに、とうのコニー自身も日本語で歌っているバージョンがあります。
イタリア系のコニーにとっては日本語がとても歌いやすく、短時間で収録を完了しちゃったのだとか。
「ヴァケイション」「バケイション」「バケーション」と色々な表記がある、とウィキペディアに書かれていたけど、そんな事はどうでもいいね。
客席にいるとわかりませんが、ステージ上はかなりの熱気みたい。
ツッツーのテナー・サックスがここでも思いっきり情け容赦なく吹き荒れる。
マサイくんがじっくりと間合いを計って、慎重にリズムキープしながらバスドラ・キック。
「ワンモア・タイム!!」
エキサイティングでスリリング。汗飛び散らしての奮起で大熱演。
巧みなスティック捌きが、リズムの骨格を形成しつつも支え続けています。
ストイックなくらいに真面目なマサイくんが、リンゴ・スターの役割を忠実かつ的確に果たしています。
「よござんすねえ!!(笑)なんでしょうか、この明るい雰囲気は。
あんまりにもあんまりだあ!!なんか飲みすぎの人も出没しているようだけど(爆笑)
次はラブラブな感じの新曲です・・・・・poetry in motion(60年代前半に活躍した米国シンガーソングライターのジョニー・ティロットソンによる代表作。彼にとっては5枚目のシングル。1960年10月に全米2位を獲得している。ポール・カウフマン&マイク・アンソニー作。日本ではちょっと遅れて1964年に発売。邦題はポエトリー。本国以上に日本での活躍が目立った人)」
ここではグッと焦らし気味にミステリアス。
ツッツーによる官能的なサックスの音色にのって、ルチュがムードたっぷり込めての歌いだし。
歌詞の内容は女性の優美なるしぐさを表現。
「まるで一編の詩のようだ」とメルヘンチックに歌ったもの。
道理でロマンチックだもんねえ・・・・。
なるほどねえ‥‥歌手一人一人を調べあげていくと奥深き歴史を垣間見れて感慨深くなってしまう。
勝手に身近に感じたりなんかして。
そしてビアプリはここでも新境地開拓。
チャレンジ精神旺盛だねえ。
ブレイクタッチの妙も悩まし気に絡みついてくる。
よくよく聞いてみると随所に色々な隠し味が施されていてとても勉強になる。
選曲もちゃんとオーディエンスが欲しているものを探し出してきて、キッチリと落とし前をつけてくれる。
今後も埋もれてしまった宝石のような名曲を発掘してドンドンと発表していってね。
「ルルル~~♪・・・・・最後の歌詞にお気づきでしたか?
ラブポーションNO、9なんて必要がないくらいに綺麗なあなた~と歌っているのですよ。
そんなわけでして、次の曲はこの流れで特別にその邦楽バージョンをお届けします・・・・・・ラブ・ポーションNO,9(オリジナルはザ・クローバー)」
邦題は「恋の特効薬」オリジナルは1959年7月にリリース。
テツが勢いよく「1・2・3~HEY!!」のカウント
こちらも数多くのカヴァーを生み出しています。
ヘヴィーメタル・ファンにとっては、あの若き頃のジョン・サイクスが在籍していた伝説のタイガース・オブ・パンタンのテイクでお馴染み(1982年にPVまで制作した)。
テツが怒涛のリード・ボーカルをバッチリとこなしているではないか!
まるでこの曲はテツのイメージ・ソングみたいで、バッチリとバックビートも演出。
実は去年のマリンホール・ライブ前にテツがマサに「今日はマサさんに捧げる曲があるんだよ」と不敵な笑みを浮かべていた。
これがその答えだったんだ。
テツ曰くこれは故ジョニー大倉も取り上げているとのこと。
その再現です。
だからこそ思い入れをタップリ込めての熱唱だ。
テツのキャラクターならばこのアイディアは大正解。
パワフルに魂を込めたボーカルは張りがあって、どこまでも分厚く突き抜けている、とテツへ伝えた。
当然まんざらでもなかったご様子。
乾いたナチュラルトーンによるエディ渾身ここぞとばかりのギターソロは匠の技。
オールディズ極めつけの古典スタンダード・ナンバーを、ルチュちゃんが我がもの顔でいつもは歌って見せるんだけど、ここでは彼女、ダンサーに専念するというのもある意味では一興。
ただ踊るのではなく、手足、表情の抑揚の付け方などにストーリー性が反映されていて思わずグッと引き込まれてしまいました。
ストップモーションの連続シーンでも息がピッタリとフィットしているではないか。
あれってアドリブ!?そうならば驚愕だよ。
めったに観ることができない本格派オールディズバンドのビアプリだけに、初体験の観客は固唾を飲んで見守っています。
ひたすらアグレッシブで妖艶なルチュ嬢は、熱烈視線を投げかけてくれるファン達に呼応するかのように大健闘。
いつもそんなルチュちゃんからは、シアワセをまんべんなくいただいております。
2分2秒の曲だからあっという間に完奏。
それにしても多少のメンバーチェンジがあっても、全く失速したりしないのだから大したものだ。
逆にノビノビといつまでも意気揚揚のふるまい。
これは一致団結、統率力の賜物だね。
強固なる意志の疎通も大切。
再発見の箇所も数件あったし。
メンバー達のスケジュール都合上、ライブ活動もままならないようですが、だからこそかえってこの日のライブに対する気合の入り方が半端ではないです。
通常ペースよりも倍は力入ってるんでないかい(笑)。
仲の良さも伝わってくるし。
今年はSTAとも結構対バンしそうな気配だしね!
「ありがとうございます。暑い・・・・大丈夫かな?・・・・・ちょっとドリンクタイムをください。
お水タイムかわりばんこにやろうね(笑)
曲が短いから次から次へと飛び出しますよ。
いよいよ佳境に差し掛かってきました。
懐かしいところでGS・・・巨人の星に出てくるアイドルグループの曲をやります!
往年のスポコン漫画ファン達ならばお馴染みですね・・・・・クールな恋(オーロラ3人娘・・・ゴールデン・カップス)」
芸が細かい。
計算されつくした采配。
「おおおっ!!」会場のあちこちから拍手喝采!
趣向の凝らせ方がたいしたもんだね。
ギンギン・モード全開だ。
心底音楽を楽しんでいる姿は、いつ見ても本当に癒されてホノボノとしてきちゃいますね。
以前にはゴジラに出演していたザ・ピーナッツのあのやたらと癖になりそうで耳に残る曲も歌っていたしね(今はツイン・ボーカル編成ではないから再現が難しいけど・・・・)。
怪獣ものは最近ご無沙汰気味。
「アイ・ラブ・ユー、アイ・ラブ・ユー、フォエヴァー・モア♪」
青春プレイ・バックで胸キュンしちゃうね。
ドンドンとレッドゾーン振り切ってヒートアップ。
ちなみにマサはサントラのCDでこれを持っています(笑)。
と、ここでマリちゃんたちがMCをこなす。
「これをお送りしたいと思います。こんな曲もオーケーでしょう。皆さん、ご一緒に」
メンバー一同の指パッチンでカウントだ。
「ソー・マッチ・イン・ラブ」
邦題は「なぎさの誓い」
1963年、ザ・タイムスが全米1位を記録。2分8秒。
その後も多くのカバーが生み出されている。
誰からも愛される珠玉のヒット曲。
イーグルスのティモシーBシュミット、山下達郎、アート・ガーファンクルなどが特に有名。
いずれにせよ実力がないと恐れ多くて取り上げられないよ。
それをビアプリはあたかもウォーミングアップ感覚でサラッとやってのけた。
恐るべし!
エディがリードボーカルを担当。
総勢5人によるアカペラ(マサイ君はガイドラインにハイハット刻みでカウント取り)。
掟破りなナンバー。
まさかまさかのビックリ箱。
懇切丁寧なる鉄壁ハーモニーだ。私も大好きな曲。
テツにマサが後に聞いてみたら「最近、これをよく取りあげているんだよ。
俺は低音を唸るだけだから楽さ」とご謙遜。
難しいでしょ、このハーモニーは!お手本のような歌唱力を突き付けられた。
エンディングではメンバー全員が示し合わせたかのような必殺決めポーズで慎重にフィニッシュ。
しんみりとした空気が漂う中で一息入れたオーディエンス。
「いきますよ!メドレーで・・・・・20フライト・ロック(エディ・コクラン)」
勢いは衰えるどころか、加速してどうやら止まりそうにもありません。
ルチュ嬢のステージ度胸は天下一品。
一瞬で観客を引き込んで、虜にしてしまいます。
ここでも隠し玉が・・・・・・!
またもやテツが雄たけびをあげているではないか!
男気溢れる逞しき歌声でファンサーヴィスも忘れない。
天高くどこまでも突き抜けるワイルドヴィースト野郎。
もうこうなりゃあ思う存分破天荒に暴れまくってちょうだいな(笑)
気持ちが滲み出ているのがよく伝わっていた。
どいつもこいつも愛すべきキャラクターで愛嬌を振りまいている。
アドレナリン噴出しているからこそのなせる業。
「さあ、踊れる曲・・・・はりきってやるかい!いきますよ~!ネクスト・ナンバーは・・・・・MR,ツイスター(コニー・フランシス)」
遂に終盤だ。
1973年に公開された「アメリカン・グラフィティ」さながらの様相。
あのスクリーンの中に入り込んだような気分に浸っちゃった。
古き良きアメリカを彷彿とさせる気分で・・・・・。
これを聞くのは5度目だよ。懐かしさ、テンコ盛り。
毎回曲目がストイックなほどによく練られ、入れ替えているよね。感心しきり。
キュートな振る舞いが自然体のルチュ嬢を、心ゆくまでご堪能あれ。
初めて会った頃からちっとも変わっていないね・・・・いや違った!ますます若返っている!!
手足や腰の切れ味もシャープで、ホップ・ステップ・ターンも堂に入ったモノ。
ステージ狭しとばかりに、前後左右に動き回って観客を魅了するルチュ嬢。
バック陣も、一生懸命にアンサンブルを醸し出す。
この軽快な図式が理想形だよね。
「再びコニー・フランシスの王道路線で・・・・・カラーに口紅(1959年9月のシングル。全米5位を記録。伊東ゆかりなどが日本語バージョンでレコーディング)」
これまたもの凄くマニアのツボを、強烈に刺激するような曲を取り上げてきましたね。
「ヤヤヤヤ、ヤーヤ!」のオチャラけた出だしのコーラスから、もうドップリとロマンティック・ワールドにワープ。
しかも白黒テレビのあの時代にね!その光景が目に浮かぶようだ。
世界中のティーンエイジアイドル歌手達が取り上げている、実は相当な人気曲。
延々明るくはち切れんばかりのところへ、ちょっぴり甘く切ない、溜息まじりな一節が妙にセクシーでグッときちゃって聞き耳を立ててしまう。
エディのギターもブルージーでメロディアスなソロが秀逸。
ルチュのファンがドンドンと増殖中。
誰からも好かれるところなんかは、彼女の人徳だよね。
ルチュちゃんは白いハンカチで顔拭きしながらお色直し。
そのまま、ステージの一部では写真撮影会へと発展。
「ありがとうございます!楽しんでいますか!?皆さん、喉乾いていませんか?・・・・こんなに汗をかくとは思わなかった・・・・ちょっとついでに、またお水を飲んでもいいかなあ・・・?残すところあと2曲だべさあ。
もしかしたら3曲だべさあ(笑)
なまら北海道弁まるだしだべさあ(爆笑)
ツイストを踊る曲です!・・・・・・かっこいいツイスト(弘田三枝子)」
遂に飛び出した。
そろそろ飛び出すと思っていたところへ、痒いところに手が届くいつものパターン。
広い会場はいつの間にかダンスホールへ豹変。
ルチュ嬢、一時たりともジッとせずに、張り切りボーカルで猛烈アピール。
もちろん彼女自身が長い年月をかけて色々なものを見聞きして、実体験を重ねて吸収してきたからね。
真摯な努力の成果だ。
実際、ライブを観るたびに成長の跡が顕著に表れています。
どこまでも、どこまでも果てしない魅力を振り撒いて、夢心地にしてくれるルチュ嬢は貴重な存在。
見栄えも抜群で、なまらチャーミング。
ミツグ君のテナー・サックスソロもダメ押しとばかりに再びブローしまくり。
熱きエナジーがほとばしり出る。
最前列のオーディエンス達も一定の距離を空け、銘々にリズムに合わせて身をくねらせる。
ピカピカと光るタンバリンを打ち鳴らしながら、我を忘れるほどに軽快なるダンスも織り交ぜての合流。
フィニッシュはルチュの大胆不敵なるホップステップジャンプで決め!
観客からおもわず「可愛い!」の声援が飛んできた。
ちょっと照れ気味のルチュ。
「ありがとう!久しぶりに言われたわ!!」(笑)
「たいへんだあ!早いもので、次にお送りする曲でなんとラストです。」「ええ~~!???・・・」「嬉しいですねえ(笑)・・・・・往時を偲びましょう・・・・・・・・・・」
最後に用意されていた曲は、まだ無名だった頃のビートルズがトニー・シェリダンのバックをつとめたという、定番中の定番ロックンロール「マイ・ボニー」
シルバー・ビートルズ名義でね。
キャッチーなお約束の超必殺チューンが神々しく飛び出した。
スローでしっとりな序盤の揺れるフィーリングから、なんといきなり歌姫ルチュ嬢が4カウントを告げる!
場面転換、世界で一番激しいトラディショナル・ナンバーへ一気呵成に突入しながら駆け巡る。
ビアプリが多大なる影響を受けている、ザ・ビートルズから、このセレクションとは相当なこだわりだ。
一筋縄ではいかない計らいか。
ほろ酔い加減のテツ&相変わらず元気一杯のルチュによる贅沢なツイン・リードヴォーカルバトルに発展。
強烈なカッティングと爆発的なテナーサックスにのるジェリー・リー・ルイスばりのマリちゃん鍵盤アタックは、火花散るエキサィティングな絡み中でも絶妙な味わい。
特にドレスアップしたルチュちゃんの、優雅なことといったらもうたまりませんなあ。
歌って踊って皆で繰り出しての盛り上がり。
余力を振り絞っての大団円。
歓喜の渦。
理屈抜き、盛大なるフィナーレにはもってこいのチョイスだ。
「暑い中を最後までお付き合いくださいましてありがとうございました!!」
マリちゃんがお行儀よく「起立、礼、着席」を弾く。「ポロン、ポロン、ポロ~ン!!」
深々とお辞儀をして鮮やかなビアプリ祭りはこれにて一旦終焉。
当然のごとく、アンコールの嵐。
要求する手拍子が鳴りやません。
王者の貫禄。
「最高!どうもありがとうございます!(笑)あっという間に時間が過ぎてしまいましたが、じゃあ、ではやります!まだまだいけます・・・・
(笑)今日はお客様が一緒になって歌ったり踊ったりはあまりできないんですよね・・・・さあ、それではまたまたノリのいい新曲をお届けしたいと思います。ブレンダ・リー!!」
間髪入れずにマリちゃんが怪鳥音を発する!!「アチョーッ!!」
「それはブルース・リー!!(大爆笑)」美味しいところでしっかりとやってくれたねえ(笑)
ブルース・リーをリスペクトしてやまないマリちゃんならではの自己主張だ!
一挙に場が和む。このアットホームな感覚はビアプリならではのもの。
「ダイナマイト!!」
1959年に放った楽曲。ビックリしたのはこの曲をレコーディングした時のブレンダは若干13歳(!!)。
身長145センチ。
天才少女歌手の出現に業界はさぞかし騒然としたことでしょうね。
その小柄な体から発せられる信じられないような、これこそダイナマイな声量に世の人々は度肝を抜かれたんだ。
1960年代においてチャートのトップ常連組だった伝説のレディシンガー。
ここでは和製ブレンダよろしくルチュがはずむようなボーカルで力を込めて休むこともなく延々と歌い紡ぐ。
サックス・ソロが咽び泣く、その中を駆け巡るように男性陣が「ドウダバダバダバ~!!」のコーラスで援護射撃。
これかなりの練習量を要したみたいだよ。
無事にエンディングを迎えることができて、ホッと安堵の表情を浮かべ互いをニンマリと見つめ合う面々。
と、そうは問屋が卸さない!観客たちは納得いかないようだ。
消化不良・・・・。
責任をどうとるビアプリ??
泣いても笑ってもこれで終わりだからね。
文句なしの鉄槌を下す。
伝家の宝刀でザ・ビートルズ「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」
1963年3月22日リリースのデビュー・アルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」オープニングトラックとして収録。
この曲、簡単な3コードR&Rだとタカをくくって舐めていたら足元すくわれて泣きをみるよ。
天才ポールマッカートニーの手腕が冴えわたる革新的にローリングするメロディアス・ナンバーだ。
ビアプリ一同、精も根も尽き果てたご様子。
完全燃焼で大満足でしょうよ。
浅草橋イベントはどうやらビアプリに占拠されてしまったようだね。
さながら圧巻のワンマンショーじゃんかあ。
壮観だ。
後日談・・・・・・
どうやら地元・小樽のダンディなおじ様たち6人くらいがとってもビアプリを気に入ったらしく、正真正銘のやらせ一切なしでアンコールを要求してくれたんだそうですよ。
本気に取り組めば、見えくれる人はしっかりと認めてくれるんだね。
ライブ後にステージ裏でくつろぎながらも「あそこがこうだ、ここがこうだった」と反省会も含めた即席討論会で語り合っていたもんなあ。
ルチュ嬢「〇〇歳まで歌うわよ!!」いやいや、そんな謙虚なことを言わずにもっともっと歌い続けてくれい!!
今年はビアプリ結成10周年だそうそうです。
コロナが落ち着いたころを見計らって壮大なる記念イベントでもぶちかますのも一興かもね。
ロカビリー、昭和歌謡曲、アニソン、オールディーズ、ロックンロール、ミディアムからバラードまでと趣向を凝らしまくったご機嫌なビアプリ。
観客の皆さんもビアプリとの出会いで音楽の輪がまた一つ繋がったことでしょう。
いつでもどこにいても注目の的だね。
この快感こそが、ライブ・イベントの醍醐味。
あ!なるほど、ルチュ嬢のはち切れんほどの若さのヒントがあちこちに見え隠れしているようだ!!
ミニ情報・・・・・・ルチュちゃんはクラシック・ギターを習っているのです。
早速、発表会に出演。近々映像をアップする予定なんだとか。
当面の目標はザ・ビートルズの弾き語り「ブラック・バード」(まだ弾けて無いそうです・・・・)。
チャレンジ精神旺盛なところなんかは見習いたいもの。
ヘフナーのベースも再開するようで多忙の日々・・・・。
ルチュちゃんが大切そうにずっと手にしていたシュアーの骸骨マイクは去年の夏、惜しまれつつも他界したベーシスト、テラちゃんの形見なんだそうです(ヒロリンのバンドのベーシストでもあった)。
***ビアプリーズのお祭りライブ・レヴューはここまで!さあ、オオトリのバンドが到来だよ!それは泣く子もおののくあのスペシャル・プロジェクトだあ!!***
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