仲邑菫さんと韓国の女流棋士崔精九段との記念対局です。
仲邑菫さんの定先です。
左上の形は最近流行し出している形のようです。
参考図1
33のツギでは、こちらのツギのほうが良かったようです。LZ(LeelaZero)の評価は、差は
5%も変わりませんが、実戦の進行を見ると、下ツギのほうが良かったことがわかります。
実戦図1
55手目のこのマガリ、何人かのプロの先生達は、この手に注目されていました。
週刊碁の解説では、このマガリの後、白は生きる手を打ったので、このマガリはもったいない、
とのことでした。LZでもこの手により勝率が落ちました。
勝負としてはいい手ではないようですが、別の評価をプロはしています。
依田九段 ツイッターにて
「菫新初段と崔精九段との記念対局をネットで観戦してました。僕が注目したのは黒の55手目。9歳にしてすでに持ち味を持ってる。」
「菫初段の重厚な棋風は本因坊道的の再来を思わせる。400年来の天才だ。」
安藤和繁五段 ツイッターにて
「1番印象に残った手が依田先生と一緒だった 小手先じゃなく、マッコウクジラで戦った事に今後を期待してしまう にしても崔さん強かったなぁ」
白石勇一七段 ブログにて
「地味な手ですが、黒△が目を引きました。
この手は、右辺白にプレッシャーをかけながら黒の薄みをカバーして・・・。
いや、技術的なことはどうでも良いのですが、こんなどっしりした手が打てる9歳は見たことがありません。
善悪は別としても、これは間違いなくプロの打つ手です。」
この手は、右辺白にプレッシャーをかけながら黒の薄みをカバーして・・・。
いや、技術的なことはどうでも良いのですが、こんなどっしりした手が打てる9歳は見たことがありません。
善悪は別としても、これは間違いなくプロの打つ手です。」
https://blog.goo.ne.jp/igoshiraishi/2
とみなさん才能の片鱗を感じられたようです。アマチュアにはわからない世界ですが。
実戦図2
3が無理な手で、突き出させてはダメなようです。(アマ5段くらいまでなら白は危ないでしょうけど)
私の記憶が定かではないのですが、3のハネはノータイムに近かったと思います。55と力を貯めたのだから、
ここでは力を出すところ、という主旨は一貫しています。私としては、そうした緩急をつけた考え方・打ち方
が出来ることに驚きでした。
力の差が出た1局でしたが、菫さんの将来性が分かる人には分かる碁だったと思います。
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