chakoの山村通信

4年振りにあの王国へ。その1

あの王国へ再び

去年の12月、冬休みに帰省するサウジアラビア人女子から一緒にサウジへ行きませんか、とお誘いを受けました。

4年前、初めてサウジアラビアを訪れた時の驚きはとても口で言い表せるレベルではなく、衝撃の連続でした。
この旅は結婚式の招待を受けたことがきっかけで始まり、イスラム世界の中心へ乗り込んだ日本人は温かいもてなしを受け、見るものすること全て人生初の
夢のような14日間をす過ごしました。

イスラムの暦は日本のそれとは違い、私たちが年末年始を特別な思いで迎えるのとはかけ離れたものです。
旅館の女将で主婦の私は、その時期家を空けることはできないので、年末に出発した彼女を追って1月10日、1人でサウジへ向かいました。

ちょうどイランとアメリカの緊張が高まり、中東で戦争かという時期でしたが、出発の気持ちは少しも怯まず羽田からドバイ経由で首都リヤドへ着きました。
今回は2度目のサウジアラビアですので緊張もなく、先回のようにどこへ行くにも何をするにも右も左も分からないという事はなさそうです。



国王の名がついた空港では花束を持った彼女と家族が私を待っていてくれ2度目のサウジ旅行が始まりました。
彼女の名前は日本語に翻訳すると、めぐみとなりますので、ここでは恵ちゃんとします。恵ちゃんの家族は両親と3人の兄弟、5人の姉妹がいます。
父と兄は医師、あとは学生で彼女を含め二人は日本に留学しています。恵ちゃんの夫はサウジアラビア人ですが仕事の都合で彼女だけ帰省し実家に滞在しています。
先回同様一般家庭でのホームステイなのでサウジ人家庭の実際の生活を垣間見ることができます。
滞在中私に与えられた客間は、50帖以上はあろうかという広い部屋で、恵ちゃんの婚約式も行われたゲストルームです。
あまりに広く、豪華な家具調度はまるでホテルのロビーのような感覚で、広い空間の片隅でベッドの周囲ほんの数平方メートルを使って滞在しました。

ムハンマド皇太子が推し進める2030年サウジビジョンがあの国をどう変えつつあるかを確認したいと思っていました。
女性の運転免許証解禁や、男女の隔離、服装規定などの緩和がサウジアラビアをどう変えていくのでしょうか。
道路では、女性運転の車も見かけましたし、黒色以外のアバヤ(女性が着る床までのロングコート)、ヒジャブ(髪を隠すスカーフ)を着けていない女性も大勢いました。
恵ちゃんの夫によりますと、以前は夫婦を証明する書類が無い場合、ホテルに一緒に宿泊することもできなかったといいます。

首都中心部の高層建築群以外はほぼすべて一戸建ての住宅が果てしなく砂漠に続きます。それらは高い塀で囲まれた豪邸で、敷地にはプールやベドウィン生活を模した小屋まであります。
このような豪邸に住みながら、砂漠の住民だった記憶が忘れられないのか何度もこのベドウィン小屋で火を囲みながら食事をしました。

親戚の訪問を受け一緒に食事をした際、隣に座った母方の祖父が手で食事をするので私も倣って手を使って食べました。
これが案外難しくうまく口に運べません。おじいちゃんと話が弾み夢中になっていましたが、ふと視線を感じて周りを見渡すとおじいちゃんと私以外は家族親戚全員スプーンとフォークを使っていました。ありゃまあ。


お父さんとお兄ちゃんは病院へ出勤するので朝早く出かけてしまいます。学校が冬休みなので娘たちはゆっくり起きだし朝食を済ませ身支度をして出かけるとすでに午後という事が何度もありました。

4年前は外国人である私も、お出かけの際は必ずアバヤヒジャブで全身を覆いましたが、今回は出発前に恵ちゃんからアバヤもヒジャブもいらないと言われていました。確かに街にはカジュアルな服装の外国人女性が溢れていましたが、そうなると黒以外のおしゃれなカラーのアバヤが欲しくなり、アバヤセンターへお買い物に連れていってもらいました。日本でも着られそうなフード付きのベージュ色のおしゃれなアバヤを購入しました。


ホストパパに勧められ外国人観光客向けのサウジ、イスラムについて学ぶサイエンスプログラムに参加しました。

多い日には20人以上にもなるというこのプログラムですが、幸運にもこの日私一人が受講生で4時間の口座が9時間超となりみっちり教えを受けました。
初代国王の要塞でファルコンを腕に乗せたり、一般観光客には開放していない部分に入れてもらったり、スーク(市場)やモスク見学に案内していただきました。モスクには訪問者が記帳する場所があり、私はアラビア語に交じり日本語で自分の名前を書いてきました。最後は伝統料理のレストランで羊料理を動けなくなるほど頂きました。お土産にショルダーバッグやイスラムに関する書籍、置物などを頂きました。
交流委員会のおかげで学んだサウジやイスラムについての知識があったので講師はとても喜んでくれました。

翌日は念願の「砂漠でバギー」を体験し62歳という年齢を忘れはしゃぎまくってきました。
夜間であったので、砂漠の起伏がライトを照らしても予想できず、思いがけぬ方向へガッツンガッツンバウンドしキャアキャアヒャアヒャア大騒ぎです。


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