「ぐるくん」のひとりごと

大好きな海のこと、沖縄のこと。 また今関心を持っている韓国語の学習、韓ドラ・レビューなど気ままな雑記

<1014>映画『カフェ・ソウル』

2010年04月06日 | 韓国映画
 2009年7月に公開された『カフェ・ソウル/카페서울』は、武 正晴監督の日本映画だが、全編ソウル・ロケ。

 

 男女の恋愛も、派手なアクションも、突飛な設定も全くない・・・とてもシンプルでほんわか後味の良い映画だった。

 日本語と韓国語が混在して、ハングルの勉強にもなるw

 韓国の首都ソウルも一歩裏道に入ると昔の風情を残した町並みがあり、そんな街の片隅にひっそりと店を構える伝統菓子店「牡丹堂(모란당/ムランド)」があった。

 
  ↑ お餅(トック)屋さん

 日本のフード・ルポライター、井坂 順(斎藤 工)が、訪韓して偶然出会ったその店は、寡黙な店主キム・サンウ(チェ・ソンミン)が、一人で切り盛りし営業していた。

 

 サンウの朴訥な人柄と牡丹堂の伝統の味に魅了された順は、この店を取材する事に決める。

 この店に出入りしているヤンおばさん(チョン・スギョン)は、亡くなったご主人が日本人だったので、日本語通訳をしてくれて、韓国語がしゃべれない順のコミュニケーションの大きな戦力となってくれる。

 

 店の周辺は、再開発地区に指定されているらしく、街並みの至る所が取り壊されていた。

 

 地上げがらみか?牡丹堂は、地元のヤクザから立ち退きを迫られていた。

 その揉め事で、サンウが右手を負傷・・・しばらく、菓子作りが出来なくなってしまった。

 そんな折、ミュージシャンを夢見て家を出ていたサンウの弟のサンヒョク(John-Hoon)が現れる。

 彼はバンド活動をし、着実に夢に向かっていたが・・・「突発性内耳障害」を発症して、右耳の聴覚を失い、音楽の道を諦めざるを得なくなり、傷心し実家に戻ってきたのだった。

 

 兄サンウの店を手伝って欲しいと言う願いも、深く傷付いたサンヒョクには届かない・・・

 順は、自分の実家が同じような町の和菓子屋で、父親が友人の負債をかぶり、店を手放してから、家族がバラバラになってしまった実体験がある為、何とか牡丹堂を守りたいと思う。

 エプロンを着け、慣れない菓子作りを始めようとする順に、苛立つサンヒョクだったが、順は「店は家族でもあるんだ」と自分は失ってしまった家族の拠り所としての「店」を守る事を説得。(しゃべれないので、実力行使w)

 思うように会話も出来ない二人だが、協力していく中で、友情も生まれる。

 サンウの指導の下、何とかお店の開店にこぎつけたサンヒョク。

 ヤクザたちは、今度は知的作戦に切り替え、「牡丹堂」に対し、勝手に商標を使っていると訴状を送りつけてきた。

 提訴側の店に出掛けるサンヒョクと順。

 なんとそこは、モダンなケーキ屋さんw

 更に、その店のパティシエは・・・三番目の弟サンジン(キム・ドンウク)だった。

 

 サンジンは、再開発の手が入り、寂れていく街で店を頑なに守る必要なんてないと考えている。

 存続の危機にたつ牡丹堂・・・

 そこへ、ヤクザのドンチュン親分(キム・ウンス)が登場w

 親分さんは、サンヒョクとサンジンのお菓子対決を提案する。

 まるで「チャングム」の料理対決みたいw

 審査員は、親分さんw

 

 三本勝負で、親分さんはサンジンの洋菓子を子どものようにうれしそうに食べる。

 ラスト、サンジンは留めの「マカロン・ツリー」を出す。

 

 サンヒョクは・・・スィーツ? 「おこげ」を出す。

 

 ヤンおばさんも、思わず「ヌルンジなの?」と、かなりがっかりのリアクションw

 サンヒョクは、「ヌルンジ」に塩を振り、器に入ったヌルンジにはお湯を注いで、「スンニュン」として振舞った。

 親分さんも、腑に落ちぬ顔つきのまま、ヌルンジを一かじりする。

 口に広がる懐かしい味・・・幼い頃、牡丹堂のおじちゃんに「ドンチュナァ~、うまいか?」って聞かれながら、ごちになっていたらしい親分さん。

 

 郷愁の味に思わず目頭を暑くする任侠親分w

 子分のキボン(チャン・ソウォン)とドッペ(ク・ボヌン)にも、味わえと勧める。

 

 サンウもサンヒョクもサンジンも・・・

 幼い時の平和な日々が甦る。

 

 

 結局、親分さんの鶴の一声で、提訴は取りやめ。

 バラバラになっていた三兄弟も絆を取り戻す。

 めでたし、めでたし・・・

 現在兵役中の『宮』でお馴染みのJohn-Hoon君や『コーヒープリンス1号店』でブレイクしたハリム役のキム・ドンウク君の出演もうれしいし、ミュージカル版『テニスの王子様』に出演などで話題になっていた斉藤 工君も初見できたw



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