きみの靴の中の砂

砂糖飽和状態のラム酒





 キリンビールやサッポロビールなどの白文字が刷り込まれた、居酒屋用宣伝コップ程の大きさのコップにラム酒をドボドボっと入れ、あろう事か、そこにカレーライスのスプーンで山盛り一杯の白砂糖を投入(二杯入れる輩もいないことはないらしい)、多少はかき混ぜるが、確実に飽和状態だから底に大層な沈殿ができる。そういうものを何十年にもわたって飲み続けるから、カリブ海の島々の酒飲みは、虫歯で、中高年までにはほとんどの歯を失う。どうして歯の治療をしないのかというと、そういう金があれば、再び又、砂糖飽和状態のラム酒を飲んでしまうからだとか。

 さて、フロリダ経由で、そんなラム酒を赤道近くのカリブの海に浮かぶ、どこぞの(恐らくフランス領の)島で飲もうと約束したのはいいけれど、水口イチ子は、約束の時間を過ぎても未だ成田に姿を見せようとはしない。まさか、忘れてはいないと思うのだが...。
 イチ子には小学生の頃から結構待ちぼうけを食わされた。その頃と今と違うのは、地元の私鉄駅か成田国際空港かの違いだが、この差は笑っていられない。




【Harmony Grass / Happiness Is Toy-Shaped】


 

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