きみの靴の中の砂

落語と論語の差くらいはあるかもしれない

 

 

 カメラの機能に支配されてしまうと、同じ場所で同じアングルで撮影した場合、誰が撮影しても構わない、似たような出来映えにしかならない。

 上手に撮るのは心掛けるべきだが、『誰もが撮るようには撮らない』というのは、より大切なことで、日記代わりの記録写真から、初めて、作品と言える領域に踏み込む線がそこに引かれている。同じカメラを持っていても、立ち位置が、その線のコッチ側か向こう側かでは似ているようで大きく異なる。それは、落語と論語の差くらいはあるかもしれない。

 

 

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