きみの靴の中の砂

夏休みの午后はゴキゲンなほど暑いぜ

 

 

 『暖房装置の冬が往くと冷房装置の夏が来た』なんて歌をパッシブスピーカーで聴きながら、いい加減に購読を止めようと思って久しい日刊紙の天気予報欄を読んでいる。

 紙面に頻繁に夏日の予報が出はじめると、すぐその先の角を曲がったところに本命の真夏日が待機中。隠れてたって駄目だからね。なにもかもお見通しだ。

 それにしても天候って不均一で、どこかにとんでもなく暑い大気が居座る場所があるんだろうとふと考えたりする。それが今の東京だったりして...。いやいや、暑いのは、ウチの界隈の空だけかも知れないと疑ったりもする。
 だいたい、避暑地へ旅するなんて概念は、一体いつ頃できたんだろうね。
 コロナのせいでそんな所に出かけて行くこともないから『避暑地の恋』に巡り合うなんてこともない。

 畳の目を数えたり、ブローティガンの『西瓜糖の日々』など読みながら過ごす夏休みの午后はゴキゲンなほど暑いぜ。

 

 

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