オバサンは熱しやすく涙もろい

とてつもなくミーハー。夢見るのはお気楽生活

まー期待はしてませんでしたけどさ「ガリシアの獣」

2007-09-14 13:07:07 | 映画・DVD【か】
まんずこのジャケットを見ていただきたい。
なんだか下のにクリソツでしょ?
おまけにヴァン・ヘルシングを思わせる帽子・・・(見ようによってはヒューに見えなくもない・・・)。
もうこの時点から、なんとなくいや~~~な予感はしていたのよね。
(んじゃ見るなって?だってジュリアンが出てるんだもん~~~涙)


ロクスバーグがホームズの役をやっているBBCのドラマ。
ブロンドのホームズというのがこれまた新鮮で、ワタシ的にはロクスバーグのはまり役だと思っているのだ。
ワトソン役のイアン・ハートとのコンビも楽しい。


ジャケットの雰囲気は違うけど、タイトルが似たような感じの「ジェヴォーダンの獣」。
賛否両論のようだけど実はワタシはこの映画、大好きなの。
ヴァンサン・カッセルのわけのわかんない気持ち悪さがいいの(笑)。




本日はこの中から「ガリシアの獣」の感想をば。


2005年、スペイン映画

監督:パコ・プラザ

出演:ジュリアン・サンズ、ジョン・シャリアン、エルサ・パタキー、ゲイリー・ピクアー他


1852年にスペインのガリシアで、ロサマンタという男がつかまり、15人を殺害した容疑で裁判を受けた。
ロサマンタは「アントニオという男と共に、狼男として殺人を繰り返した」と証言したが、アントニオの存在が証明されることはなかった。
「ロサマンタはライカントロピー(獣化する現象)だ」と主張するフィリップス教授の手紙を受け取ったイザベル2世は、ロサマンタの死刑を終身刑に減刑したが、恩赦確定を待つ間獄中で謎の死をとげる。

その実際にあった連続殺人事件がもとになっているのがこの映画。
ガリシアに姿を現したロサマンタが、獄中で亡くなるまでが描かれている。
映画ではアントニオが実在していたことになっているが、その他は結構史実に忠実に作られていると思われる。

映画って初めの数分、本だったら初めの1、2行で物語に入り込めるか入り込めないかわかるもの。
これは、ワタシを引きずり込んではくれなかった。
そして最後まで入り込ませてくれなかった。

ジュリアン・サンズが好きで時代ものが好きでダーク・ファンタジーが好きなワタシにとって、これは願ったりかなったりの映画になるはずだったのだが、一体何がいけないんだろう?
映画の軸がぶれているというか・・・それぞれの人間性がわからないというか、俳優の魅力を引き出せないカメラワークもよくないというか・・・。
もっと当時のスペインを思わせる描写も欲しかったし、なんだか全て中途半端な感じだった。

それからジュリアンもなんだかぱっとしない(涙)。
オナゴを誘惑するロサマンタという役のわりには、なんだかちょっとくたびれていて、たんなるエロおやじにしか見えないというか。
もっと毒があってもいいと思う。もしくはもっと善人ぶってもいいと思う。
まあ最後が意外な展開だったというところだけが救いかな?
「あら、これって悲哀に満ちたラブストーリーだったの?」というラストなのだ。
「ジュリアン・サンズはまだまだロマンチストな役もいけるわね」と思った瞬間でもあった。
このラストはキライじゃない。

ただバラゲロ監督だったら、もっといい作品にしあげてくれたんじゃなかろーか?なんて考えてしまった。

しかし日本じゃ15人殺したら、恩赦なんて絶対にあり得ない気がするが、スペイン人は寛大なのだろうか。
映画自体はいまひとつだったが、思いがけない史実を知ることもあるから、映画ってやっぱり面白い。
コメント (12)
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