オバサンは熱しやすく涙もろい

とてつもなくミーハー。夢見るのはお気楽生活

「フレイルティー・妄執」

2006-03-20 01:04:11 | 映画・DVD【は】
『神の手』と呼ばれる謎の連続殺人鬼が全米中を震撼させていた。ある晩、フェントン・ミークス(マシュー・マコノヒー)と名乗る男がFBI本部に現れる。そして『神の手』事件担当のドイル捜査官(パワーズ・ブース)に「連続殺人鬼は自分の弟で、人々を殺害した後、ピストルで自らの命を絶った」と告げる。「信じ難い」というドイルにフェントンは何故弟が『神の手』と呼ばれる殺人鬼になったのかを語りだす。彼ら兄弟が幼い頃、父親が「天使に悪魔退治の使命を与えられた」と言い出し、それから恐怖の日々が始まったというのだ。
果たして彼の言葉は真実なのか?


幼い頃の回想シーンがほとんどなので、マシュー・マコノヒーの出番は余りありません。しかしFBI本部でのパワーズ・ブースとのシーンは緊迫感というか緊張感が溢れていて、とても印象に残ります。
この冒頭のシーンは実に重要で、最後の謎ときに繋がっているんですね。
FBIを訪れたフェントンに握手を求めるドイル。
しかしフェントンは握手を拒みさりげなくかわします。
後で「あーそういうことかー」とわかるのですが。
とてもよく出来た作りになっています。



幼い頃のミークス兄弟を演じたマット・オリアリーとジェレミー・サンプターは、大人顔負けの素晴らしい演技でした。
特にマット・オリアリーは父親に対して段々反抗的になっていく複雑な役だったのにうまく演じていました。「どこかで見た顔なんだよなー」と思っていたのですが『スパイ・キッズ』に出ていたんですね。『スパイ・キッズ』なんかよりこっちの方が実力の程がわかります。
ジェレミー・サンプターは無邪気な役だけにかえって怖かった
子供たちを愛する優しさを持ち合わせながら「悪魔退治」を続ける父親(ビル・パクストン)も怖かったです。映画を見終わって真実を知った今、哀れを感じながらもやっぱり怖いと思います。



そして意外な真相が待ち受ける驚愕のラスト
あああ~そういうことだったのか~
ここで物語は冒頭の場面と繋がります。

父親役のビル・パクストンが監督に初挑戦したというこの映画、素晴らしい出来です!
人が殺される場面でも、音だけを聞かせて残酷で血なまぐさい映像は見せません。アングルや場面の繋ぎにはかなり気は使っているようですが、お金はかけていない。それでも色々な意味で十分怖いのです。
無駄にお金をかけなくてもこんな面白い映画ができるんだーと目からウロコなのでした。

マシュー・マコノヒーも「性格俳優」として成功している映画だと思います。
しかし最後のマコちゃんのあのセリフ…。
なんか意味深で…やっぱり怖い…。

コメント (14)
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