デジクラ日記

津畔 良のデジタルを中心としたとりあえずメモ

北朝鮮はコドモ その2

2009-08-06 10:37:28 | Weblog
クリントン元大統領が北朝鮮を訪問したという報道は不意打ちだった。

金正日が笑って、隣のクリントンが渋面の写真。
国内向けに金正日の権威付けに北朝鮮はこの写真が欲しかったのだろう。

普通の外交感覚なら拘束された2記者の解放と引き換えに対価を与えるということになる。

今回北朝鮮が得たのが、この写真と保釈金程度のドルだけで、他の譲歩が得られていなければ、アメリカの対外政策がきちんと機能していると見ることができる。

外交というと、外交官同士の接触が思い浮かぶが、実はこのブログで書いたように、独裁国家北朝鮮には犯罪者にたいするプロファイリングも有効なのではないだろうか。

心理学のある考え方によれば、対等に面して見える相手(この場合北朝鮮金正日)は実はコドモということもありえる。

今回は金正日の「認めて欲しい」というコドモ心の深層渇望を満足させて、アメリカ側が実利を取ったということだろう。

追記 よく詐欺師が使う手に有名人とならんだ写真を見せびらかす、というのがあったと思う。最近ではソブリンなんとかというマネー関係の会社が使っていたのを思い出した。野村證券出身とかいう男が、ブッシュ前大統領とならんでいる写真を使っていた。その写真を信用力の担保として、何億と集めて結局は詐欺を働いた。おまけに、・・・と思い出すとおかしいくて笑っちゃうが、この男は、ブッシュをはじめ、クリントン元大統領などの海外での講演などの交渉などを引き受けるエージェンシーとしての権利を持っていたらしい。
有名人とのツーショットは所詮その程度のものだが、今回クリントン元大統領ははからずも(というか、あるいは図ってか)、史上最悪の詐欺師金正日のとなりで写真におさまった。金正日にとってはたぶん使い勝手のよい写真なのだろう。