阪急電車 「有川 浩 著」
全部で8駅、片道たったの15分という各駅停車に乗り降りする人々の人間模様を描いた、短編小説集です。 各駅を紡ぐように短編が綴られています。 わずか15分間の路線の電車から、さまざまな人の人生が見えます。
私のような関東の人には馴染みのない阪急電車の今津線のお話です。
私も実際、電車に乗っていると子供やマナー違反おばさんにしろ、「あぁ~、うるせーな!」と思ったり、満員なのに座席に荷物を置いているオヤジとかに、あー こういう人こそ無神経って言うんだろうなーと、つい人間観察しちゃうんですよね。
誰だって人は人生にちょっとした問題を抱えている。
他人から見れば、そんな些細な事と言われる問題でも、当人からすれば重大な事で他人に相談しにくいのです。
偶然乗り合わせている彼らにはそれぞれの人生があって、電車に乗っているわずかの時間に、彼らの人生がほんの一時交わります。
DV男と別れる別れないで悩む女子大生や、婚約中の彼を後輩社員に盗られたアラサ―OL、など それぞれの人間模様が面白おかしく書かれています。
面白くてほんのりと温かくて、じんわり泣けてくるいい話である。
人が人として生きていくうえでのマナーみたいなものを強く感じる作品ですね。
有川浩さんを知ったのは、TVドラマ「フリーター、家を買う。」だった。
実はこの本を読むまで、作者が女性とは思わなかったのです、確かにそれを知って表紙を見ると「浩」はHIROSHIではなくHIROでした。
老若男女、誰が読んでも おそらく面白いでしょうね 心が温まりますよ!。
この作品は映画化されてますが 機会があれば映画も観てみたいと思っています。
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