「病原体の危険度を判断するために見るべき最も簡単なことは次の二点
である」
第一に、何人の人が感染したか?
そして第二に、感染者の何人がその病原体によって死亡したか?
「第一点 何人の人が感染したのか?」
ここで我々は3つの大きな問題に直面させられる。
問題2 「選択的検査か、それとも代表的検査か?
誰がPCR検査を受けたのか?」
流行中に、自分では気づかない感染を引き起こす病原体に感染している人
の数を概算する方法は、一つしかない。
すなわち、できるだけ多くの住民のサンプリング検査を即時に行うこと。
それ以外は、エビデンス不足によって間違った決定につながる危険性がある。
著名な科学者たちは当初から、この感染症への対処のために、このような
調査を実施して信頼できるデータを確保するように要請していた。
(参考文献・資料:https./onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/eci.13222)
。
【公開書簡:医学博士・名誉教授スチャリット・バクディからメルケル連邦
首相宛―
1.統計
感染症学――ロベルト・コッホ自らによって基礎付けられたものーーに
おいて、伝統的に感染と罹患は区別される。
罹患には臨床上の発症が伴う。したがって、例えば熱や咳などの症状を
伴う患者のみが、新規の罹患者として統計に参入される。
言い換えれば、新規感染者――COVID-19用のPCR検査で測定される
ような――という場合、これは、必ずしも、新規に罹患し、病院での
手当が必要な患者、ということを意味するものではない。
しかし現在、すべての感染者の5%が重篤になり、人工呼吸器を必要と
する、ということが想定されている。
これをもとにした予測に従えば、医療システムに過剰な負担がかかる
ことになる。
質問:予測を立てる際に、無症状の患者と、症状のある患者、つまり
病状が進んでいる者の区別はなされているのか?】
しかしそれは無視された。
ドイツでは、ドイツ連邦政府機関であり疾病管理のための研究所である
ロベルトコッホ研究所(RKI)は当初、PCR検査は広く行うのではなく、
選択的に、すなわちターゲットを絞って――そして症状のある人に限って
――行われるべきだと主張していた。
しかし、流行が進むにつれて、RKIはPCR検査戦略を段階的に変更した――
常に正反対の間違った方向へ。
最初は、感染リスクのある場所にいたことがある、あるいは/かつ感染者と
接触し、同時にインフルエンザのような症状のある者は、PCR検査を受ける
べきだとされた。
3月末にRKIは、推奨していたPCR検査基準を変更した。
すなわち、インフルエンザに似た症状がある人と同時に、感染者と接触した
人も対象にした。
5月初頭、ローター・ヴィーラーRKI所長(Lothar H. Wieler)は《軽微な
症状》の患者も検査する必要があると発表した。
(参考文献・資料:https./www.tagesspiegel.de/investigative/corona-tests-
rki-101.html)。
いずれにせよ、全ては地域ごとの責任ある保健所の決定次第だ、というのが
実情であった。
例えば、ある女子ハンドボールチームの監督は、コロナウイルスのPCR検査
結果が陽性であった。様々な異なった地域から集まっている選手たちは、14
日間隔離された。
1人の選手に、咳と声のかすれなど、風邪の症状が現れ―――PCR検査を
希望したが、発熱がないという理由で、PCR検査を断られた。
隣接する地域の別の選手は、無症状であったにもかかわらず、地域の保健所は
PCR検査を行った。
我々の目の前で何が起こっていたのか?
それは、カオス、無計画、そして科学的無知・無能だ。
ウイルス感染の拡大と、それに実際的に結びついた危険性という問題を
追求するためには、最初から科学的に基礎付けられた調査研究を行う必要
があった。
感染が発生した地域の、できるだけ多くの人たちに対してPCR検査をした上
で、陽性者に対して抗体検査をするべきであった。
ドイツで唯一、このような正しい問題提起のもとに体系的に調査研究を
行ったのが、ボン大学ウイルス研究所所長のヘンドリク・シュトレーク
(Hendrik Streeck)教授である。
調査結果の重要性に気づき、彼は研究全体の完了を待たずに、
――メディアに登場し、そしてそのメディアに切り捨てられたーー
彼の調査による死亡率が、別の機関(例えばWHO)が予測したものより
数倍少なかったのだ
(参考文献・資料:https./www.tagesspiegel.de/wissen/zwischenergebnis-
zur-coronavirus-uebertragung-das-sind-die-ersten-lehren-derheinsberg-
studie/25730138.html)
(参考文献・資料:https./www.focus.de/gesundheit/news/hoffe-dass-wir-
daraus-nur-wenig-ueber-corona-ternen-statistikerin-zerlegt-heinsberg-studie-
keine-transparenz-kein-wissenschaftticher-standard_id_11881853.html)。
その後、彼は調査終了と同時に完全なデータを携えて、
再びメディアに登場した。
そしてまたもや切り捨てられた。
そのやり方と内容がいろいろな意味で攻撃対象になり、メディアにとって
格好の餌食だった。
ただ得られたデータが語ることは明確だった――
そして何よりもそれが、メディアによるパニック・プロパガンダに
真っ向から反するものだったのだ。
【スチャリット・バクディ&カリーナ・ライス】
『コロナパンデミックは本当か? CORONA FEHLALARM?』
―コロナ騒動の真相を探る―
スチャリット・バクディ&カリーナ・ライス[著]
スチャリット・バクディ・・・微生物及び感染症・疾病学博士、22年間
にわたり、ヨハネス・グーテンベルク・大学、マインツの病理微生物及び
衛生学研究所主任教授として、医療、教鞭、研究に従事。免疫学、殺菌学、
ウイルス学及び心臓・循環器疾患の分野で、300以上の論文を執筆。
数々の賞の他にライラント・ファルツ州から、長年の功績に対して功労賞
を授与された。
カリーナ・ライス・・・細胞生物学博士、キール大学皮膚科学クリニック
教授。15年来、生化学、感染症、細胞生物学、医学に従事。60以上の国際
的専門誌への投稿があり、そのうちのいくつかで国際的賞を受賞している。
☆ブログ筆者:パニック・プロパガンダ。インフォデミック。
PCR検査は広く行うのではなく、選択的に、すなわち
ターゲットを絞って――そして症状のある人に限って
――行われるべきだと主張していた、としていたのが無制限
になった理由はわかりますね。