Latin for Beginners_1253

【本文】
8. Ubi Rōmae fuī, nēmō erat mihi amīcior Sextō.

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

8. 私がローマにいたとき、私にとってセクストゥスよりも親しい人は誰もいなかった。
(解説)
 ubi は時を表す接続詞で、「~のとき」の意味です。
 Rōmae は Rōma(ローマ)の所格で、「ローマで(に)」の意味ですLatin for Beginners_990 以下参照)。
 fuī は、sum(いる、ある)の1人称単数完了形で、「私はいた」の意味です。
 nēmō は、「誰も~ない」の意味です。
 “amīcus +与格”は「~にとって親しい」の意味です(Latin for Beginners_474 参照)。amīcior は amīcus の比較級・単数主格男性(女性)形です。
 Sextō は、比較級を伴う奪格Latin for Beginners_1244 参照)で、「セクストゥスより」と比較の対象を表しています。quam を用いて、quam Sextus とすることもできるかと思われます。
 nēmō 以下の文は、直訳すると「誰でもない者が私にとってセクストゥスよりも親しかった。」となりますが、ここでは訳文のように訳してみました。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_1254

【本文】
9. Quaedam mulierēs cibum mīlitibus dare cupīvērunt.

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

9. ある女性たちは兵士たちに食べ物を与えようと望んだ。
(解説)
 quaedam は、不定形容詞 quīdam, quaedam, quoddam(ある~)の複数主格女性形です(Latin for Beginners_1156, 1158, 1169 参照)。
 mulierēs は、第3変化女性名詞 mulier(女性)の複数主格形です。
 “不定法+ cupiō ”は、「~することを望む、~することを欲する」の意味になると思われます。なお、cupīvērunt の語形は cupiērunt でもよいと思われます(語彙cupiō の項によれば、cupiō の完了語幹には、cupīv- と cupi- の2種類があります。)。

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Latin for Beginners_1255

【本文】
10. Rēx vetuit cīvīs ex urbe noctū discēdere.

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

10. 王は市民たちに夜に町から出て行くことを禁じた。
(解説)
 “対格+不定法+ vetō ”は「~が…することを禁じる」の意味です(Latin for Beginners_728, 740 参照)。
 cīvīs は i-語幹の第3変化名詞 cīvis(市民)の複数対格形です。なお、複数対格形には cīvēs もあり得ると思われますLatin for Beginners_876 参照)。
 noctū は「夜に」の意味の副詞です。
 discēdō は「立ち去る、去る、退く」の意味の動詞ですが、ここでは「出て行く」と訳してみました。

-初学者のためのラテン語-

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Latin for Beginners_1256

【本文】
11. Ille puer est gracilior hāc muliere.

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

11. あの少年はこの女性よりも痩せている。
(解説)
 gracilior は、第3変化形容詞 gracilis(細い、痩せた)の比較級・単数主格男性形です。
 hāc muliere は、比較級を伴う奪格Latin for Beginners_1244 参照)で、「この女性より」と比較の対象を表しています。hāc は、指示形容詞 hic, haec, hoc(この)の単数奪格女性形ですLatin for Beginners_1121 参照)。これを quam を用いて書き表すと quam haec mulier となるでしょうか。

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Latin for Beginners_1257

【本文】
12. Explōrātor duās (two) viās, alteram facilem, alteram difficiliōrem, dēmōnstrāvit.

【訳文】
12. Explōrātor duās(2つの)viās, alteram facilem, alteram difficiliōrem, dēmōnstrāvit.

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

12. 斥候は2つの道〔方法〕 ― 一方は容易であり、もう一方はより困難である ― を示した。
(解説)
 duās は数詞 duo, duae, duo(2つの)の複数対格女性形で、viās に係っています。
 via は、ここでは「道」と訳してみましたが、「方法」と訳しても意味は通じそうです。
 alteram は、alter((2つのうちの)一方の;もう一方の)の単数対格女性形で、その性・数・格は女性名詞 via の単数対格形(viam)に一致しています。なお、ここでは viam は明示されていません。
 “alteralter ~”は、「(2つのうちの)一方は…、もう一方は~」の意味です(Latin for Beginners_373 参照)。
 difficiliōrem は、第3変化形容詞 difficilis(難しい、困難な)の比較級・単数対格女性形です。比較級は単独で用いられると、①「かなり、相当~」、②「~過ぎる」、③「いささか~」等の意味になることがあります(Latin for Beginners_1215 参照)が、ここでは“易しい道〔方法〕よりも困難な道〔方法〕”の意味に解し、単に「より困難である」と訳しておきました。
 alteram facilem, alteram difficiliōrem の部分はすべて対格になっていますが、duās viās と同格になっているものと思われます。

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Latin for Beginners_1258

【本文】
II.
1. What city have you seen more beautiful than Rome ?

【訳文】
1. ローマよりも美しいどのような都市をあなたは見たことがあるのか。

【コメント】
 more beautiful は、city を修飾しているものと思われます。

 本文をラテン語に訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

1. Quam urbem vīdistī pulchriōrem Rōmā ?
(解説)
 「どのような」は、疑問形容詞 quī, quae, quod の単数対格女性形 quam を用いました。
 「見たことがある(have seen)」は、videō の2人称単数完了形 vīdistī を用いてみました。
 「(より)美しい」は pulcher,-chra,-chrum の比較級・単数対格女性形を用いました。
 「ローマより」は、Rōma の“比較級を伴う奪格”を用いてみました(Latin for Beginners_1244 参照)が、quam を用いて quam Rōmam と表してもよいでしょうか。この場合において、Rōma は、前にある名詞 urbem の格に一致させて対格形にしてみましたLatin for Beginners_1234 参照)。

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Latin for Beginners_1259

【本文】
2. The Gauls were not more eager than the Germans.

【訳文】
2. ガリア人はゲルマン人よりも熱烈ではなかった。

【コメント】
 eager(熱烈な)の比較級は、eagerer よりも more eager の方が一般的なようです。

 本文をラテン語に訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

2. Gallī nōn erant ācriōrēs Germānīs.
(解説)
 「(より)熱烈な」は、ācer,-cris,-cre の比較級 ācrior の複数主格男性形を用いてみました。なお、「熱烈な」は ācer の他に alacer,-cris,-cre を用いてもよいかと思われます(比較級は alacrior)。
 「ゲルマン人より」は、Germānus の“比較級を伴う奪格”を用いてみました(Latin for Beginners_1244 参照)。なお、quam を用いて quam Germānī と表してもよいかと思われます。

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Latin for Beginners_1260

【本文】
3. The eagle is not slower than the horse.

【訳文】
3. 鷲は馬よりも遅くはない。

【コメント】
 本文をラテン語に訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

3. Aquila nōn est tardior equō.
(解説)
 「(より)遅い」は、tardus,-a,-um(遅い)の比較級・単数主格女性形 tardior を用いました。
 「馬より」は、equus の“比較級を伴う奪格”を用いました(Latin for Beginners_1244 参照)。なお、quam を用いて quam equus と表してもよいかと思われます。

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Latin for Beginners_1261

【本文】
4. The spirited woman did not fear to make the journey by night.

【語句】
spirited:活発な、元気な
fear to do:~することを恐れる、~するのが怖い
journey:旅、旅行(make a journey:旅行をする)
by night:夜に、夜間は

【訳文】
4. 活発な女性は夜に旅をすることを恐れなかった。

【コメント】
 本文をラテン語に訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

4. Alacris mulier nōn timuit noctū iter facere.
(解説)
 「活発な、元気な」は、3語尾の第3変化形容詞 alacer,-cris,-cre を用いてみました。また、「女性」は、第3変化女性名詞 mulier を用いてみました。
 「旅をする」は、これまでに読んだ本文には出て来ていませんが、英語の make the journey を直訳して iter facere としてみました。
 「夜に」は、副詞 noctū を用いてみました。
 「~することを恐れる」は、これまでに読んだ本文には出て来ていませんが、英語の“fear +不定詞”を直訳して“timeō +不定法”としてみました。

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Latin for Beginners_1262

【本文】
5. The mind of the multitude was quite gentle and friendly.

【語句】
multitude:群衆、大衆;多数
quite:かなり、相当に、ずいぶん
gentle:優しい、穏やかな
friendly:親しい、親切な

【訳文】
5. 群衆の心はかなり穏やかで親切だった。

【コメント】
 本文をラテン語に訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

5. Mēns multitūdinis erat lēnior et amīcior.
(解説)
 「心」は、i-語幹の第3変化女性名詞 mēns を用いてみましたが、animus を用いてもよいかと思われます。
 「群衆」は、第3変化女性名詞 multitūdō を用いました。その属格は multitūdinis となります。
 「穏やかな」は2語尾の第3変化形容詞 lēnis,-e を、また、「親切な」は第1・第2変化形容詞 amīcus,-a,-um を用いました。
 「かなり~」は、形容詞の比較級で表されます(Latin for Beginners_1215 参照)。ここでは、lēnis → lēnior; amīcus → amīcior となります。

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Latin for Beginners_1263

【本文】
6. But the king's mind was very different.

【訳文】
6. しかし、王の心はとても異なっていた。

【コメント】
 本文をラテン語に訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

6. Sed mēns rēgis erat dissimillima.
(解説)
 「しかし」は、sed で表しましたが、通例文頭には置かれない語 autem を用いて、Mēns rēgis autem ... 等と表すこともできるでしょうか(Latin for Beginners_1015, 語彙autem の項参照)。
 「心」は、第3変化女性名詞 mēns を用いてみましたが、男性名詞の animus を用いてもよいかと思われます。なお、この場合には、形容詞は dissimillimus と男性形になります。
 「異なっている」は、「同じではない」の意味と解して、2語尾の第3変化形容詞 dissimilis,-e を用いてみました。
 「とても~、非常に~」は、形容詞の最上級で表されます(Latin for Beginners_1215 参照)。ここでは、dissimilis の最上級は dissimillimus,-a,-um となります(Latin for Beginners_1238, 1240 参照)。

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Latin for Beginners_1264

【本文】
7. The king was not like (similar to) his noble father.

【語句】
similar:似た(to ~:~に)
noble:高貴な

【訳文】
7. 王は自分の高貴な父親には似ていなかった。

【コメント】
 like は、括弧内に similar to とあるように、「似ている」の意味で用いられています。

 本文をラテン語に訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

7. Rēx nōn erat similis suō patrī nōbilī.
(解説)
 「似ている」は、2語尾の第3変化形容詞 similis,-e を用いてみましたが、本文では「似ていない」と否定の意味で用いられていますので、nōn を伴わずに dissimilis,-e を用いてもよいでしょうか。
 「“~に”似ている」は、“similis +与格”で表されるようです(Latin for Beginners_1078 参照)ので、ここでは、pater(父親)と修飾する形容詞を与格にしました。
 「高貴な」は、2語尾の第3変化形容詞 nōbilis,-e を用いました。

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Latin for Beginners_1265

【本文】
8. These hills are lower than the huge mountains of our territory.

【語句】
huge:巨大な、非常に大きな
territory:領土、領地、領域

【訳文】
8. これらの丘は我々の領土の巨大な山々よりも低い。

【コメント】
 本文をラテン語に訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

8. Hī collēs humiliōrēs sunt montibus ingentibus fīnium nostrōrum.
(解説)
 「これら」は、指示形容詞 hic, haec, hoc(これ)の複数主格男性形 hī を用いてみました(Latin for Beginners_1118, 1122 参照)。
 「(より)低い」は、2語尾の第3変化形容詞 humilis,-e の比較級・複数主格男性形 humiliōrēs を用いました。
 「巨大な山々より」は、montēs ingentēs の“比較級を伴う奪格”を用いました(Latin for Beginners_1244 参照)が、quam を用いて quam montēs ingentēs と表してもよいかと思われます。
 「領土」は、fīnis の複数形 fīnēs を用いました語彙fīnis の項参照)。fīnis は i-語幹の名詞ですので、その複数属格は fīnium となります(Latin for Beginners_872 , 882 参照)。

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