Invalid Life

「演歌・オブ・ザ・デッド」公式ブログ
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サバイバル・オブ・ザ・デッド

2007年05月12日 03時27分08秒 | 映画・DVD・テレビ番組
原題:NIKOS THE IMPALER
2003年ドイツ

あかん、駄目映画感知センサーが働かへんかった。別にこの映画を見なかったからといって、人生がマイナスになることはありません。というか、接点がない人生を送る人が殆どでしょう。しかし、誤って接点を持ってしまった人は、速やかに脳内から削除することをお勧めします。そんな映画ですよ、これは。反面教師にも成り得ません。

ネタバレしますけど、別に見る必要なんてないから大丈夫っしょ。

え~、昔の暴れん坊が現代のニューヨークで蘇って、取り敢えず暴れ倒しますが、一応、自分が負けそうな相手には手を出しません。っていうか、無視して歩いて行く人もいます。で、結局やられちゃいましたが、な、なんと、また蘇っているのかもっていう未練タラタラなシーンで終わります。主人公の夢オチっぽい描写もあったような。

監督自らが、ニコスという、後に日本で消費者金融業の会社を起す人物を(嘘)熱演しています。

簡単に言うと、内輪向け専門つーか専用の思い出作り系映画(センスのない自主制作映画のこと)を見せられたっていうことですよ。ったくよぉ。おまけとして字幕が付いてないメイキングとかありますけど、全然嬉しくないおまけですよ。レンタルで良かったよ、まだ。不幸中の幸いってやつです。

てかさ、こういうおバカ映画でもない、カルト映画でもない、B級映画でもない、資源無駄使いだろ映画ってさ、作っている人とか出演している人って、どういう気持ちなんやろう。これ、制作側って見返したんやろうか。僕なら、恥ずかしくて、流通なんてさせたくないって思うレベルなんですけどね。

作ってる人がセンスがないっていうのは、映画を通じて非常に伝わってきます。ハッ!センスがないっていうのを伝えるセンスはあるのか。

一応スプラッター描写っていか、スプラッター映画ではあるようなんですが、制作側がこういうのが好きっていうのではなくて、なんとなく仕事としてこなしてますよっていうノリなんで、チープさに漂う哀愁っていうのものも、勿論愛情もなくて、ただ安い作り物から血糊が出てるなぁっていう感想以外抱き難いです、はい。

終盤には、サキュバスとか忍者とかヒトラーとか出て来ますが(本気と書いてマジと読みますが、マジなんですよ)、何それって感じやし。お遊戯会を見せられて喜ぶのは、親や関係者だけでしょ?

あ、監督がニコスっていうキャラクターが好きなんは、なんとなくわかります。自分でやっちゃってるしね。出来れば、映像という形で残すのではなくて、自分の妄想っていう範囲で収めておいて欲しかったですけどね。

ま、不満ばっかり書いててもしゃーないんで、何処があかんかったのか(全部やけど)をちょっと書いてみます。

主人公の大学講師バカップルの行動を含めて、登場人物全般に緊張感がない。登場人物は一応憎まれタイプとか色々な性格の人を配置しているが、やられっぷりが画一化していて、登場人物の設定が余り活かされていない(考えてはいるみたいやけどね、やられる直前の描写だけ)。サキュバスや忍者、ヒトラーなんて出す意味ナッシング・ライク・ザ・サン。ニコス君がニューヨークの街に出てからの暴れっぷりが意味不明。っていうか街に出すことで、小物感がバリバリ出てしまった。予算の都合で大量にやれないんやから、素直に最初のように密閉空間でちゃんちゃんってした方が良かったと思うよ。

ニコス君の狙いは実は大学講師の男の方なんやけど(過去に因縁あり)、街に出てからはそんな素振りを見せず、最後にそれをニコス君自ら言うっていうのも、どうや凄いオチやろっていう意味合いで持ってきたんかもしれんけど、白けるだけという結果になってるのは、多分監督はわかってないんやと思う。そういう設定にするならさ、あの展示会にやって来た人も、何らかの魔力で過去に因縁がある人が集まって来たっていうことにしてさ(強引過ぎるけど)、街に脱出出来た後は、それまで見境なく人をやっちゃってたのに、急にやっちゃわなくなって、主人公だけを追い掛けるっていう展開の方が、ありきたりやけど、まだマシやったように思うよ。

カメラワークとか、照明とか、そういう技術的なもんは、考えるだけ虚しくなるんでやめときます。一応最初の講義のシーンなんかで、知識のひけらかしのように使ってたりなんかしちゃってるけどね。

オマケの一部で、こんなものを日本で出しているメーカーのその他の作品の予告編みたいなものを見たんですが、おいおい、これの方がマシちゃうんけって思うものが多数。どうなってんねん。「ゾンビ・オブ・ザ・デッド3」とか。あれって、何時の間に日本が舞台になって、日本人が一杯出るようになってん。つか、真面目に作ってるのかよって。だらけ感が予告編からも滲み出てますよ。絶対見たくない。

あぁ、こういう映画っていうかゴミに対する免疫力の低下を、ひしひしと感じましたよ。てか、一般ピープルに近付いてるのかもね感覚が、やっとことさ。

参考リンク
JVD(日本で出してるメーカー)のサバイバル・オブ・ザ・デッドの紹介ページ


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