崔吉城との対話

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慰安婦像再考

2014年02月08日 05時50分58秒 | エッセイ
韓国の慰安婦研究の朴裕河氏によればアメリカで「従軍慰安婦像」をめぐって在米日本人・韓国人の葛藤が起きているという。日本植民地時代には学校の校庭に二宮金次郎像を立てて、戦後真っ先に壊された。その代わりに李舜臣像や読書する少女像を立てたところが多い。また詩人像を立てたところも多い。慰安婦や売春婦の像が立てられたのは何のためであろうか。独立運動者扱いであろうか。女子学生に慰安婦(売春婦)から何を学べというのだろうか。
 李朝時代には戦争の犠牲になった女性の怨霊を恐れて慰めるために全国的に「烈女閣」が多く立てられたのは村山智順によって明らかになった。朝鮮戦争の時、わが村などでは米軍に性暴行された女性もいた。その人たちは一生不幸な人生であっても自ら人権や賠償を口に出さずにいた。戦争の犠牲になった女性、日本人や韓国人の女性も数万人はいるといわれている。性暴行されたのは一般の女性であった。混乱な時期に犠牲になった現象であり、人道的に賠償するなら性暴行された女性の方であろう。朝鮮戦争時、性暴行を逃れようとする時に売春婦である「カルボ」「洋公主(米軍相手売春婦)」と呼ばれている人が大勢いた。
 スターリンやフセイン、毛択東、金日成などの像が立てられて金氏を除いて破壊された。韓国では伝統的に石碑や閣を立てることはあっても像を立てる習慣はなかった。しかし今、村起こし運動の一環として銅像を立てるのが流行している。私は先日朴元大統領の銅像を見てきた。住民たちの民間によって募金献金で立てられたという。遠くから見えて来る朴正熙像は私のイメージとはとても掛け離れていた。私が思うに彼は小さい背丈の軍人であったが、銅像は長身の紳士であった。背が伸びたものか、変身したものか。英雄化の意図が濃厚なイメージであった。拙作なのか、イメージアップの意図が加えられたのか。慰安婦像もみてきた。これが正しい歴史認識であろうか。日本を恨む「平和像」なのか。いまなぜ慰安婦像を立てるのだろうか。

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1 コメント

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Unknown (黒羊)
2014-02-10 02:27:59
>いまなぜ慰安婦像を立てるのだろうか。

韓国政府の行っているディスカウントジャパン運動の一環かと。
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