崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「楽しい韓国文化論」終了

2017年11月05日 05時31分44秒 | 講義

 第6回「楽しい韓国文化論」は長府博物館長町田一仁氏の講義で終わり、韓国旅行だけが残っている。昨日は「朝鮮通信使に関する記録」がユネスコの「世界の記憶」に登録されたのでその記念講演のように突発的参加者も多く、盛り上がった(写真)。もとより決まった日程ではあったが、ユネスコ登録を機にしたようになった。下関の市民であれば「朝鮮通信使」に対しては一般教養として知識を持っているが、もう一度概要が整理された。私は以前から江戸登城行列図を韓国で出版するように出版社民俗苑洪鐘和社長と具智賢氏を案内し複写作業を終えており、それが登録文化財になっていると紹介された画像を見ながら嬉しく、またまだ出版されていないことを残念にも思った。私が注目したいのは文化交流である。具氏の本には通信使の筆談などが紹介されている。日本人が謙遜して言った言葉を聞いた朝鮮通信使側の人が謙遜とは解らず話した文例を紹介した。これから私がその分析に取り込みたくなった。私の研究室では館長を囲んで市役所の大江氏らと談話が長く続いた。彼は言う。韓国国史編纂委員会が所蔵しているものは植民地時代に韓国に持ち込んだもので文化財返還は相互交換であり、その返還を求めるべきであろうと言った。私は賛成した。韓国国立中央博物館とソウル大学博物館に所蔵されている鳥居龍蔵と秋葉隆のガラス乾パン写真も返還してもらうべきであろうと、私が以前本欄で指摘したことがある。


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