崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

嫁生活

2014年03月17日 04時51分18秒 | エッセイ
 ソウルから来られて日本に住み8年になる朴氏夫妻と娘の3人を誘って下関市園芸センターで花を見て、帰路にわが家でお茶の時間を持った。朴氏はソウルの名門大学を出てアメリカ系化学工業会社に長く務め現在下関で工場長を務めている。娘さんは韓国で英語を専門とする国際高校を卒業して3年間フランス・パリに留学し、ホテル経営学を専攻、現在韓国で英語の教師をしているという。両親を訪ねてきていた。朴氏らとは下関韓国教会で会うことができたが、互いによく知らなかった。昨日は互いに探索の質問がいきかった。私は朴工場長に日本で適応しにくい点を訪ねた。その一つの例はクリスチャンである彼にとっては年初めの安全を祈る神社参拝の恒例の行事であった。彼は参拝参加を拒否し参加しなかったという。社内で大きく問題になった。英語ができるということなどで日本語もあまりできない工場長に社員の反発が大きかったという。そこで社員たちの中でグローバル化が話題になった。私は工場長が日本の習慣を理解して解決したかと思ったが実は逆であった。日本人の社員たちがグローバル化時代にこのような外国人工場長を受け入れることで和平になったという話である。工場長の強いリーダーシップを感じ、面白かった。
 その強い夫を前にして奥さんの話はさらに面白かった。なぜ自分が働いて買った家の所有権を夫の名義にしたのか。韓国の男は軍隊での3年間の苦労話を良くするが韓国の女性は結婚したら永遠に苦痛な嫁として暮らさなければならない。男は家事もせず、妻は外で働きながらも家では姑に服従、夫の家族に服従、家の中では罪人の如く生活しなければならない。嫁生活をシジップサリといい、彼女は「シ」から始まるシグンチ(ホウレンソウ)、シレギー(大根の葉っぱ)などは食べないと辛さを夫の前で語った。もっとも残念なことは3人の娘しかおらず、息子を産めなかったことで息子の嫁に返すことができないことであるといった(笑)。
 

最新の画像もっと見る

コメントを投稿