クリスチャンの少ない日本で聖絵展には観客が多く、展示室は静粛。礼拝より宗教的に感じた。静かに、鑑賞する人たちの姿を私はまた鑑賞する気持であった。地方都市で先進国の最高の教養と感じた。少なくとも美術と聖書に関する知識や関心がないと、鑑賞が難しいのではないかと思った。昨日北九州市立美術館でジョルジュ・ルオー(Georges Rouault,1871-1958) 版画集『ミセレーレ』を観覧した。カソリックのイコンなどを参考にして聖絵を骨太の輪郭線と色彩でキリストをはじめ娼婦、サーカス芸人など社会の底辺にいる人々を描いた版画が注目されている。銅板の実物と絵を合わせて楽しんだ。
日本の木版画「浮世絵」展も鑑賞した。歌麿、北斎などのものから明治の赤絵まで、見慣れたものが多かった。美術館は山の斜面に超現代式建築であっても記念写真を撮る気にはならなかった。建築に比して所蔵品が7500と、あまりも少ないと知って失望した。建物を建てるのに比べて、作品などの購入は難しいのであろう。その足で下関に戻った。絵から大丸で行われている生け花展へ、より活力のある時間になった。途中でのラーメンの昼食は粗末であった。
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