崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

シルバーウィーク

2009年09月22日 05時33分52秒 | エッセイ
秋の祝祭日が多いこの度の大型連休をシルバーウィークと称する。映画界が作った日本語の造語である。新造語が出るとその言葉が流行り、定着するか死語となる。イギリス人のエリート語や韓国のシャーマンの隠語のように造語を作って使い皆に知られて使われると新鮮さがないからまた新造語を作る現象に似ている。GWに対しSWと略す。マスコミは被差別シャーマンの隠語のような造語を作っている。
 この連休には9月21日の「敬老の日」などが入っている。その意味と実態は希釈されてしまいシルバーかゴールドの意味に変身する。もともと年中行事や祝日はそれぞれ意味があった。特に戦前は紀元節や天皇誕生日などを設定してイデオロギーを国民に吹き込む手段となっていた。私は3月26日李承晩大統領の誕生日に賛歌を歌ったことを覚えている。今でも韓国では8月15日の光復節と3.1運動の記念日は国家主導の宣伝のイメージがある。北朝鮮が4月15日に金日成誕生日を盛大に記念するのはその国が国家イデオロギーに染まっているといえる。中国が10月1日を建国60周年記念日を盛大に行事を計画しているのもそのようなものである。イデオロギーに染まるのは良いことでは決してないが日本のように祝日の意味を忘れ、ゴールドやシルバーになるのも無味乾燥な感がある。

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