崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「四季」か「二季」か

2009年04月11日 04時24分25秒 | エッセイ
 世界的には「四季」がある地域はそれほど広くはないはずである。日本のように細長い国や中国のような大国では一部四季があると思う。四季がある国に育ったわれわれは乾季と雨季の二季の地域にはなじみがない。春夏秋冬の四季の区分はおそらく中国の区分法によるものであろう。日本の場合は春は3~5月、夏は6~8月、秋は9~11月、冬は12~2月とそれぞれ3ヵ月間ずつであるが、これは風習的、便宜的な社会通念で定義されているものであり、気候の変化とは必ずしも一致していない。
 韓国では日本より四季がはっきりしている。春が結構長く、バランスを取っている感がある。今日本では桜前線が東北に行っている。しかし私が住んでいる下関では急に初夏のように気温が上昇している。暖房から冷房に変わるのが毎年のようである。
 しかし今年は桜が咲くころが例年より早いとは言われながらも寒さが伴って花を長く楽しむことができる。去年暮れにあるお客様から満開したシクラメンをいただいたが、それが今も窓側に美しく咲いている。「花無十日紅」という歌の歌詞は桜のように満開期間が短いのが美しく感じるという意味である。また美しく感じるものは早く消え去ると感ずる。辛い人生が長生きと逆説的にいう人もいる。アッという間に歳月が過ぎたという人よ、あなたの人生は楽しかったのであろう。

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