崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

韓国の自殺

2014年06月24日 05時18分53秒 | 旅行
姉を見送るために港に行った。関釜フェリーの乗客が50人弱であり、あまりにも寂れた雰囲気は日韓関係の冷え込みを端的に表している。閑散とした光景を見ながら政治家たちの所為だとつぶやいた。姉は80台半ば、日本植民地時代に慰安婦の話を聞いたことがあるかという質問に全く聞いたことがないという。ただ最近出た話であろうと。私は多くの植民地経験者へのインタビューでも一件も聞いたことがない。20万ともいわれる数字はどこから出たものか考えた。姉との話は近い親族や村人の話が主であった。A家の3人兄弟の話、長兄の子供の二男が以前自殺したこと、今度は四男が自殺した。最近また次男の長男夫婦が自殺したという。その夫婦は息子の事業のために保証したが失敗し個人タクシーも営業できず失望して練炭ガスで自殺したという。隣のR氏の長兄も自殺したという。その他の一人も自殺、なぜ小さい村の出身の人が自殺したのか。話を聞きながら韓国の自殺率が高いのことを実感した。
 考えてみると私も高校時代に自殺を考えたことを思い出す。小学校の同級生の一人は自殺した。私は誰でも一度くらいは自殺を考えることがあろうと思っていた。日本では作家の自殺と切腹の伝統があった。私は文学者の傾向とも思い、日本で講義するようになって自殺をテーマにした。しかし日本の私の講義を受講した学生たちは一切自殺を考えたことがないことを知った。「忠良なる臣民」として国家のために命をささげた国民から遠く変わってきたといえる。今安倍総理中心に憲法を考えていて、中国や韓国は「忠良なる国民」を作ろうとしていると憂いを表現する。戦争を避ける「非国民」を作り、命の大切さを保つ国民教育が必要である。

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