崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

井の中の蛙

2014年02月14日 04時46分30秒 | エッセイ
「井の中の蛙大海を知らず」「井底の蛙」とは他に広い世界があることを知らないで、自分の住んでいるところがすべてだと思い込んでいる人をさす。この地方に住んでいながら常に戒めている諺、金言とも思っている。しかしインタネットによる情報化社会と庶民の世界旅行が盛んな時代になってローカルからグローバルへと可能になったといえる。 つまり井の中の蛙も大海へ泳げる時代になっている。それは本当だろうか。自然人類学者の鵜沢氏はいい言葉を教えてくれた。ガラパゴス化(ガラパゴス化、Galapagosization)とは進化論におけるガラパゴス諸島の生態系になぞらえた言葉であるという。日本で生またビジネスが孤立した環境(日本市場)で「最適化」が著しく進行すると、外との互換性を失い孤立し、外国から製品・技術が導入されると淘汰されるという。現代版の「井底の蛙」の悲劇であろう。
 都会では集い、行事、付き合いが多くて複雑である。煩雑、騒音、排気ガスなど不満不平を叫びながら閉じ込もって井の中の蛙のように生きる人もいる。田舎の天然風景と温かい人情を懐かしく思いながら他郷暮らしを寂しく思っている人も多い。私は今、自分史のような「私が生きてきた朴大統領時代」を書いているが、短い期間だったが辺鄙な農村で高校の先生をしたことがあり、その時の別離の時を思い出して涙汲んでしまった。田舎は人情があると言うが誰に対してもあるわけではない。付き合いのない他人には冷たいことを経験的に知っている。
 昨日この地方では地元の出身の直木賞受賞作家古川薫氏からはがきが届いた。先日申福心著『在日90年:ある在日女のつぶやき』を送ってあげたがその読後感を書いて下さった。先日10人ほどの方に送ってあげたが誠意ある書評を書いて下さり感謝である。著書を送っても返事もないことも多いのに、来年90歳の高齢であっても読まれて感想まで書いて下さったのには頭が上がらない。古川氏こそ地域を超えた国際人である。
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