崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

読み捨ての本

2019年02月13日 05時16分52秒 | エッセイ

 ある出版社の社長との通話で私が読まれる本にしたいというと社長は「読み捨ての本ですか」と言われた。その一言が耳から離れない。著者自身が自分の知っていることを一方的に書くのではなく、読者を意識する、つまり分かり易い文章を書くべきではないかと思って言ったのに、売れることを狙っているように言われた。新聞をはじめ出版状況が低下している。それはネット時代に当然と思われるかもしれないが作家、作者も反省すべきだと思っている。世の中には数百万部のベストセラーも多い。それは社会状況や人気など一時的なものであり、それが変わると急落するのは寂しい。状況を超えて永遠に残る作品、業績はどんなものだろう。考えている。