崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

親族びいきから親友びいき

2016年11月02日 05時08分35秒 | 旅行

 日本に住み,韓国の政治への関心が薄れているせいか、朴クネ大統領のスキャンダルは理解し難い。先週会った韓国の女性にそれがなぜ悪いのかと質問した。「崔氏の生活が汚い」という返答であった。私は草稿文を他人に読んでもらい意見を求め直していくことが多いので当件の演説草稿を友人に見てもらうことがなぜ悪いのかわからない。発端となったのは大統領の演説の原稿に崔順実氏が手を加えていたこと。大統領は「大統領選で、私の演説の表現や広報活動で助言してくれたほか、就任後もしばらく引き続き助けてくれていた」と報道陣の前で「深くお詫びします」と頭を下げたという。それでも国民の反発は収まらず抗議デモ、退陣を求める。
 全斗煥大統領の親姻戚の不正が大きい問題になったことがあるが、これはそれとは異質のものである。BBCは「親友スキャンダル」 (Korea scandal: President Park's friend)というが、何が悪いかは明言しない。おそらくフレンドシップによる「不正」が問題になっているのだろうと、想像する。大統領の不正も親姻族びいきのネポティズムから親友関係に代わっている。