崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

夢枕獏氏と対談

2016年08月23日 06時04分37秒 | 日記

 昨朝ホテルに出たばかりで暴雨に遭い、その大雨中にも関わらず地下道の入り口まで案内してくれた青年に感謝、久しぶりに新宿紀伊国屋に辿り着いた。店内を廻りアジアコーナーで韓国語を話す3人に出会った。近代史研究の韓国の大学の教員と学生、彼らは私の名前を知っていると言う。立って会議をするな会話になった。書棚から私の拙著を出して購入された。記念写真を撮って、台風9号の直撃中に時間ぎりぎりに会場のポレポレ東中野映画館に着いた。猛烈な暴雨のなかでも実行することとなっていて、すぐ着席、「冥界婚」を鑑賞した。台風の中なのに大勢の観客がおられてびっくり。監修のために数回見たが完成品では感動し、涙汲んだ。映画が終わり始めて作家の夢枕獏氏にあって「打ち合わせなし」で、そのまま二人が演壇に座した。司会は壇下で北村皆雄氏がされた。二人はそれぞれ北村氏の長い友人であり、トークショーの二人は初対面、それも観客の前での対談であった。しかし二人の対話は演者というより友人同士のように進行した。不思議な状況であった。

 私は陰陽師作家に挑発的な質問を投げかけながら映画の場面から遠くはなれず死後結婚、泣くことにポイントをおきなら対話を勧めた。紙を焼くこと、匂いなどをもって作家は掘り下げて考え、私は祭りに線香たて、お茶を供えるなど香り文化など広く世界の地域まで広げていく、つまり二人が広げ堀下げる共同作業のするような話もした。泣きについては悲しさと泣く様式とは関係が少ないことなどを指摘した。フロアーから浮葉正親氏、大内典氏のコメント、多くの旧友、知人などとも逢えた。また二人を囲んでの懇親会にはより親密にプライベートの話もした。獏氏は手書き創作活動、スマート時代の人間は、自分自ら思考しないと指摘した。ちょうど私は昨朝ブログに「無脳時代」と書いたが私の文を読んだような話に私は驚き、そして大賛成した。長い対談、放談の一日を終えて、外に出たときは台風は過ぎ去ったいた。