崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

世界遺産アンコールワット

2016年08月10日 07時40分28秒 | 旅行
私が昔東南アジアなどに調査旅行したときは外国人は少なく、今から考えると先導的また独占的な感があった。しかし今は中国人や韓国人の観光客が溢れる中、後からついて歩くようで存在感が薄くなったように思われる。もっと時代を遡ると旅行はより特殊な職種の人のものであった。昔日本製の物を持って行けば珍しく視線を惹いたが今は相手国が先に進んでいるようであり、珍しいものが少なく、土産を買うのに難しさを感ずる。旅行客の中にいる時はまずカメラ、それも自撮のものが目立ち、迷惑になっている。観光という暴力さえ感ずるときもある。世界文化遺産のカンボジアのアンコールワットには人が溢れており、損傷が大きく深い傷が目立つ。柱の下の部分が壊れたところが多く遺産管理の赤信号が出ているのに最尖塔まで登るに人波が並んでいる。ある日本語ガイドは1630年に日本人が書いた落書きを見せてくれた。なぜ世界遺産と登録するか、希望するか。文化政策の検討が必要である。
 アンコールワットで保存の放置歴史は空心樹という木によって刻まれている。放置されたレンガの上その木の根が嵌って成長している。その歴史は数百年を遡っている。私には遺跡より木の根の歴史に気が奪われるような気分であった。確にか熱帯の日差しは強く、一生最多量の汗を流したであろう。「その木何の木」のCMより印象的な木である。早速検索してみたらやはり神秘的であった。深夜の飛行機で仁川空港に着き、想いがいろいろで考えを整理している。やはり日本も暑い。下関駅では市の国際課長、高野係長、釜山市の交換職員が迎えにくれ、「カンボジアからお帰り」の挨拶された。偶然の出会いであったが私への情報が伝わったのである。