崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「四色党派」論

2015年12月06日 04時57分08秒 | 旅行
 昨日退院後初めて外出してみた。海岸の遊楽施設、フェリー港、デパート、映画館など依然と変わっていない。一つ一つ確認する気持ちで車窓から見て回った。萩陶芸展では知人とも会い、挨拶を交わした。デパートでは商魂クリスマス用商品やネオンの飾りがあるがまだ盛り上がっていない。本屋にも寄ってみた。立ち読みの風景など日常の風景そのままであった。
 この1か月間、私のいない世相、世界にはテロの恐怖が高まっていた。二つ気になることがある。一つはトルコのロシア爆撃機撃墜、それについてはトルコのエルドアン大統領とロシアのプーチン大統領の対応が印象に残った。二人共支持率が高い指導者とはいえ、二人は個人の喧嘩のように感情的に語る感がした。それについて日本では解説や風説など多枝にわたり延々と語るのも面白い。アメリカ、イギリス、ドイツなどでは大統領や首相だけではなく議会が変動するのとは異なって、トルコとロシアでは議会民主主義は定着していないのではないかと思われ、それが危険だと感ずる。
 もう一つは韓国の慰安婦問題である。朴裕河氏が自宅起訴されたという。それについて出版の自由のために韓国学者中心の反対意見の声明書が出された。日本では犯罪者の著書『絶歌』も出版されたのに朴氏は「ご意見」程度のもので起訴されたということに私は韓国の民主化定着の道はまだ遠いと感じている。しかしまたそれに反対する韓国学者中心の声明書が出された。国内用の親日と反日の論争の構造になっている。元々親日や反日は日本向けというより国内用の世論作りから始まったようである。李朝時代の「四色党派」論で中国に関する、国内党派の喧嘩のようになっている。