崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「琵琶演奏」

2015年02月05日 05時09分14秒 | 旅行
下関の赤間神宮には盲僧琵琶の伝説が伝わっている。芳一堂の真横には平家一門の塚もある。平家の怨霊たちに琵琶の音色を奏でていた琵琶法師がいた。怨霊から逃れるための術が甘く、最後には怨霊に耳をちぎり取られてしまった。その琵琶法師の名を「耳なし芳一」という。赤間神宮は芳一が過ごしていた場所としても有名である。この場を舞台として、怨霊と芳一の物語が生まれたという。芳一は耳を失ったが命だけは奪われなかった。毎年そこで琵琶が演奏されて私は最初意味も知らず聞いていた。
 琵琶(びわ、ピーパー)とはどんな楽器であろうか。去年博多で東アジアの研究会で講演した時オープニングで盧麗平氏が解説してから演奏した時は近くで鑑賞した。中国古典でしばしば読むことで名前だけは知っていたが近くで演奏を聞くことは楽しかった。それが縁になって今度研究所主催で下関でも紹介することとなった。下関では赤間神宮の行事があるたびに演奏されているがより専門的に解説を聞きながら鑑賞する機会である。
 卵を縦に半分に割ったような形である。中国では宮廷音楽から民間音楽まで、合奏、独奏、歌唱の伴奏と広く愛好され、現在も愛奏されている。日本の盲僧琵琶にやや近い形をしている。弦をはじいて音を出す。
 2015年2月9日3時・東亜大学コミュニティセンター(無料)、一人でも多くの方々と一緒に有意義な時間を共有したい。