崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

鬼が城

2014年05月17日 05時53分32秒 | エッセイ

李陽雨氏が鬼が城でコンサートをするとチラシをもって来たとわがマンションの下で連絡があって入ってもらってお茶の時間を持った。彼の父が朝鮮半島から日本に仕事を求め、戦前600円で鬼が城の森林を買って(?)炭焼きをしたという。炭焼きの歌を歌い始め多くのフォークソングを歌う歌手として活躍している。下水道修理や土木業をしながら歌う。去年のコンサートは降雨のために鬼が城の野外コンサートが公民館に変わったが有料入場でありながらも超満員であった。彼が如何に住民たちに愛されるかを感じた。在日として差別され、自閉的になっている人がいる反面、彼は人気者のようである。
 在日の多くは表情が暗く、否定的な態度、消極的な生き方をしている。また周りに向けて悪い人ばかりいるという。周りがすべて悪く、自分ひとり正しいと思う人もいる。そのような人は大体孤独である。数日前ある人に協力者を探すように言い、参考までに私が挙名した人、一人、一人駄目だという。結局自分自身しかきちんとできる人はいないと言う。つまり、他人は信頼できないということだろうか。
 李氏は異なる。人柄で人に愛される人である。彼の歌には人の心に響くものがある。明日彼の歌を聴きに行く。