崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

新年の徳談

2014年01月03日 06時03分05秒 | エッセイ
 韓国ではまだ新年になっていないが韓国から友人や知人、親族から新年の挨拶を多く受けている。おそらく日本での正月を考慮してくれたことであろう。日本の正月(新暦)から韓国の正月(旧暦)まで約一か月の間の空白があるといえる。旧暦では正月はまだ1ケ月ほど遅い。その期間中生まれた人の干支を選べる。陽暦で馬となるのか、陰暦では竜である。
 正月は日韓で全く異なる。以前、日本と韓国は近代化によって世界的に広く使われている太陽暦で正月を迎えていたが、最近韓国は陰暦によっていわば「旧正」に戻った。韓国は陰暦の正月を名節として公休日とすると同時に中国文化圏へ、政治社会的にも親中現象が著しくなっている。暦上で日中が共通していることから文化的に連携していると飛躍ではあるが、最近の傾向から見るとそのように感じてしょうがない。
 日本と北朝鮮は年号と偉大な人物の誕生日を公休日とするなど非常に似ている。北朝鮮では年号を「主体」とし(写真年号は「主体103」2014年)金日成誕生日などを国家祝日としている。日本もほぼ同様である。政治的文化的に同様とはいえないが戦前の軍国主義が今でも見えるのは両国ともに似ている。
 韓国の中国向けの重要な政策に私は憂いを持っている。中国は古代文明発祥地であって、韓国や日本は永い歴史上中国から学んだものは多かったことは感謝すべきである。しかし、今の中国からなにを学ぶのか戸惑いを感じている。特に政治を中国で学んではいけないと思う。ここで韓国は新年徳談であり、中国には「惡談」になるかもしれないが、述べさせていただきたい。韓国は多くの学生、青年たちの血と犠牲によって民主主義を争奪して発展してきた最近史をもっている国である。旧暦でも新暦でも新年には中国に偏る政策を止めてほしい。すくなとも非民主主義独裁政治と環境汚染などに汚染されないように願う。特に若い人が大量に中国へ留学するということは控えてほしい。若い時の留学は人生観や価値観に大きく影響するからである。