崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

日韓関係が本当に最悪

2013年12月30日 05時31分24秒 | エッセイ
 日韓関係が最悪といわれていても韓国側の詳しい実情を知ることはなかったが、昨日日本通と言われる韓国の世明大学校の教授の金弼東氏からの電話で実感が湧いた。日本の中のへートスピーチがメディアに大きく報道されるなどによって日本離れの傾向が強く、大学での学生募集も難しくなり、全学で募集状況が最悪の状況になっているという。少なくともこの状況は3,4年は続くだろうと展望した。
 1980年代初め頃反日運動が激しい時でも「敵(日本)を知らなければ勝てない」(孫子兵法)といい、大学での日本学などは人気学科であった。「日本は無い」とか反日的な本がベストセーラになったことがあっても人気を維持してきた。日本では韓国映画ドラマなどの「韓流ブーム」が高調し、日韓関係は好調であった。当時、韓国での拙著の『親日と反日:危険な日韓関係』という題は相応しくないといわれるほどであった。しかし東日本大震災の過剰報道、従軍慰安婦像問題などによってさらに「危険な日韓関係」になった。
 私の持論では国際化時代の前までは韓国の反日の「日(日本)」は韓国の国内用の親日を嫌うところが源であったか国際化やグローバル化時代になると日本向けの反日に発展すると見ている。その反日は前者と似て異なるものである。それは日本の嫌韓に対応する「嫌日」に当てたほうが良い。韓国は連合軍によって解放され独立国家となったが「歴史認識」としては日本の植民地時代の連続である。つまり植民地からの被害意識無しでは正常な日韓関係は成り立たない。日本と韓国は植民地から本当の「解放liberation」が先務であろう。奴隷から解放されてもその意識解放には3代もかかると言われている。
(写真は朝鮮総督府庁舎を破壊した空虚な広場)