崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「即日処刑」

2013年12月19日 05時22分57秒 | エッセイ
 調査旅行から帰宅して、北朝鮮で大きい粛清が起きたというショッキングなニュースを読んだ。金日成の娘の夫の張成沢が公開処刑されたということである。裁判と処刑まで「即日処刑」という恐ろしい国であることが痛感させられた。「初戦撲殺」と「将軍様」の国の北朝鮮であることが実感させられるニュースである。ネット上多くの噂話が流れている。王朝や幕府などの歴史物語りのように「大逆罪」と処刑を劇化したものが楽しまれるということはどういうことだろうか。現在においてもホラー映画の素材を韓国と北朝鮮は多く出している。金大中氏拉致、朴正煕大統領の暗殺、こん度の処刑などは残虐なものでありながら面白さを持ってストリーが作られやすい。政治の世界では珍しくないこと、そして戦争になっていく。平和はただ来るものではない。守らなければならない。
 ここでお知らせを書く。ナチス時代の実話をもって平和を考える時間を持ちたい。
 2013年12月21日(土)2時から東亜大学で行う。田中絹代メモリアル協会・絹代塾主催で映画『僕を愛したふたつの国/ヨーロッパ ヨーロッパ』(写真)を上映しながら山本達夫氏(東亜大学准教授)が解説する。ユダヤ人である主人公・ソロモンはナチスに追われ一家でドイツからポーランドへ疎開する。姉は殺害される。家族がバラバラ、彼はコムソモール(共産主義教育舎)に逃げ込む。スターリン賛美と宗教批判教育を受けた。ナチスに捕えられて、兵士と通訳者としてドイツ軍で働く、ヒトラーユーゲント育成学校へと送られていく。少女と恋。ストーリーは実話。1990年制作のドイツ・フランス・ポーランド合作映画である。参加費500円、たくさんの方々と映画を見て語り合いたい。