崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「若いね」

2013年11月14日 04時05分43秒 | エッセイ
今週末のシンポジウムのパネラーの古川薫氏、川村博広忠氏とコーディネーターの鵜澤氏と打ち合わせをした。ただ時間などの配分の形式なことであり、詳しい内容については話し合わなかった。それぞれ個別に「海峡国際都市下関の未来と大学」について意見を出してもらい若干議論するということである。打ち合わせと言うより雑談のような時間であった。古川先生は私に「若いね」と言いながら先生ご自身も作家の川上氏から「お前若いね」といわれたと懐かしく話をした。私が中部大学に転入したとき年配の先生たちから「若いね」と言われたが、今では私も高齢者になっている。昨日学生と話をする時、学父兄が40台と聞いて「若いね」と言ったばかりなのに古川先生から「若いね」と言われ、若いとか高齢というのも非常に相対的であると強く感じた。しかし若者が高齢者になるのは間違いないことである。年齢だけ変わるのではない。考え方も変わる。それは社会も同じである。
 帰りに鵜澤教授が韓国のメディアも日本に対する態度が変わりつつあるのではと言った。それは韓国の代表的な民族主義新聞の朝鮮日報も変わっていくのではないかと最近の社説を例に挙げた。“政治や外交問題が伴う韓日間の対立が、経済・社会・文化などさまざまな領域に影響を及ぼす兆しが見え始めており、最近は両国の国民感情までも悪化する事態に発展している。日本による韓国への直接投資は今年に入って40%近く減少し、韓国を訪れる日本人観光客も昨年に比べて26%も少なくなっているという。このような状況であるにもかかわらず、韓日両国政府や財界の間では対話のチャンネルが全く稼働していない。両国の政府と企業は現状を直視し、問題解決に向けて深く考え行動を起こすべきだ。”と紙は指摘している。つまり韓国でも反日一色ではない。今韓国の検定の教学社の歴史の教科書が植民地賛美とか親日的な内容であると批判が激しい。その詳しい内容は知らないが日本植民地史、つまり歴史認識が学界において変化が起きていることは事実と受け止めてもよい。大きい変化である。韓国が年輪を加え成熟していくのである。