崔吉城との対話

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鄭大均『韓国が反日をやめる日が来るのか』

2013年01月06日 07時07分29秒 | エッセイ
 
去年の夏までは日韓関係がよく、日韓親善とか反日という言葉自体が無意味な感があったが急変して悪くなった。その変化は一定のリズムがあるようにも思われる。悪くなる時は簡単にドン底へ、良くなるのはゆっくり徐々に上昇する。それは普通の人間関係でもそうである。よかった人間関係が失言や誤解などでも簡単に悪くなって、和解して直していくのは難しく時間がかかる。個人や国家においてもそんな関係は似ていると感じる。特に日本人との関係関係改善は難しい。それは日本の外交でも同様である。
 韓国の対日本感情はナショナリズムが横たわっている。韓国人による日本文化論はそれを表している。田氏の『悲しい日本人(日本は無い)』類の反日文化論、否定的な文化論が主流である。鄭大均氏の最新著の『韓国が反日をやめる日が来るのか』はそれらを網羅して検討したものである。反日は日本人には身に覚えのない、つまり韓国の事情から生まれた「反日」が韓国人のアイデンティティとなっていると主張している。小生の持論である韓国の反日は植民地の遺産より戦後の所産であり、日本に対するものではなく韓国の国内用である(『親日と反日の文化人類学』明石書店)とも軌を一にしている。鄭氏とは古い縁があって、時々会うたびに長く談話したが、最近無沙汰していて本を読みながら長く談話したような感である。
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