崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

弟子に会うために遍歴

2012年10月10日 05時05分11秒 | エッセイ
中国杭州地域に広島大学時代の弟子が杭州大学(金在国)、浙江工商大學(金俊、写真は大学)、嘉興大学(李月順)に勤めており、この度浙江工商大學の韓國學研究所創立記念学術会で基調講演をすることになった。今、日中関係に緊張感があり、同行予定の日本人は無理であると連絡があり、私一人で行くことになった。3か所の大学の学生たちへ講演を頼まれたが、山口県韓国語弁論大会の審査など私の日程の関係で基調講演だけすることにした。昨夜その発表文を送った。東アジアは儒教文化と漢字文化の共通な文化圏でありながら日本が引き起こしたアジアへの不幸な歴史によって反日感情が関係を難しくすることが多い。
 政治的なあるいは世間的な緊張関係に関わらず3人の弟子に会うことが嬉しい。韓国の昔話に娘を八道に送り、母が老後に八道江山を遍歴する話がある。本欄では時々たずねてくる弟子に会うことの喜びに触れたが、弟子に会いに遍歴するような気持ちもまた嬉しい。久しぶりにそれぞれに活躍している弟子に会える楽しみと美しい杭州の秋風景を楽しみ、帰りたい。