崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

日野原重明氏の講演

2009年12月14日 05時45分34秒 | エッセイ
 東亜大学35周年創立記念に日野原重明氏が講演をした。1300人席という海峡メッセが超満員であった。彼は1911年、山口県生まれ。京都大卒。内科医となり、98歳の現在も聖路加国際病院理事長であり、「生活習慣病」など画期的な医療改革に貢献し、有名な方である。家内がその病院で70年代に5年間務めたことがあり、櫛田理事長の好意で講演の前に控室で家内と一緒に挨拶することができた。
 98歳の彼がボクシング選手のように両手を挙げて登壇して教壇もなく、立ったまま1時間半ユーモアーを交えながら「長寿の生きかた」について語った。彼は最初に韓国の医学への関心の強さとレベルの高さから語り始めた。世界の小学生に命の大切さを教えるために聴診器をもって児童に左胸に当てて心臓が命と考えられがちだがそれはポンプや道具に過ぎない、心臓そのものが命ではないということを含め、命の根源を教えているという。命や時間は目に見えないが、目に見えないものに大切なものがあることを悟るように、。「シャボン玉」の歌詩は命の大事さをテーマにしていることも語った。彼がクリスチャンであることは知られている事実であるが、どんな牧師よりもキリスト教的内容の講演であった。講演が終わって、人波に押しだされて出る時、下関西教会の鈴木牧師が声をかけてくれて嬉しい再会であった。その後、教会の信者たちや看護師たちとの談話では日野原先生のお話に勇気づけられたということで盛り上がり、大満足の笑顔で別れた。(右端理事長の櫛田先生、左端は学長の中沢先生)