崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

四季風

2008年01月09日 07時27分15秒 | エッセイ
 山口新聞の一面コラム「四季風」(佐々木正一執筆2008.1.8)に先日出版したわが夫婦のエッセイ集について書いてあるので全載する。
 社会福祉が、充実した日本と思って来日したが、どっこい。「地方を歩くと廃れゆく現象を感じる。村おこしなども観光化がせいぜいのところ。地方に住める良い環境とは文化、医療施設などはもちろん、生産業がなければならない。景色の実しい田園だけをうたっても活性化にはならない」▼下関の東亜大数授の崔吉城さんが、フログに書いたものから百余点を抜粋してエッセー集『下関を生きる』(クオリティ出版)をまとめた。冒頭に紹介したのはその一つ「地方に住み」の要約で、政策の劇的変化を訴える。崔教授は韓国内だけでなく広島大など日本の大学でも長く教べんを執ってきた民俗学者だ▼『恨の人類学』『哭きの文化人類挙』などの名著でも知られるが、下関に暮らしし姶めての三年間を、思うがまま粗削りに書いたのを、看護師である妻の菅原幸子さんが、推敲の形で自分の考えも書き加えるという、夫婦連名のエッセーである▼地域を楽しく生きることにつながる朝の散歩、窓辺に咲いた花を見る幸せを分けたくて近所に声をかける様子などの日常風景から、私語が好きな日本人、政治の下手な典型的な地域山口県、自殺国日本の背景にある人文社会環境など痛烈な風刺が、平易で柔らかな表現の申から浮かぴ上がってくる好著だ。(佐)
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