戦前の映像を整理している途中、ソウル大学校博物館の沿革を見て意外のことに気がついた。客観性をもっとも尊重すべきであるソウル大学は私の母校でもあるので、私は旧京城帝国大学陳列館の史料によって勉強したことがあるがソウル大学が現在のところに移転してからは縁が遠くなった。しかし現在の博物館には当時、秋葉隆氏などが尽力したことはよく知られている事実なのに、そのことは沿革には書いていない。資料説明にも歪んだ植民地主義だと批判されている。私が沿革や解説を読んでみると日本について歪んでいることが目立つ。これを見て、本当に韓国で客観的な研究は可能なのでであろうかと、また私自身にも自信がなくなるように感ずるところである。