永野宏三のデザイン館&童画館  アート日和のできごと

イスラエル国立美術館、ミュンヘン国立応用美術館、国立国会図書館、武蔵野美術大学美術館図書館他に永野宏三の主な作品が収蔵。

終戦の語り部。

2013-07-29 09:48:38 | 日記・エッセイ・コラム
映画『終戦のエンペラー』を観ました。
日本独特のピラミッド型組織がいい意味でも悪い意味でも事を決定する様がよく描かれていました。曖昧というか事なかれ主義の日本人のそれは、結果で判断する当時のアメリカ人にはミステリアスなもの見えたのでしょうか。現在でもそういうところがありますが。
終戦と云えば、僕が小さいころに母が空襲の恐ろしさをよく話してくれていました。炎の中を逃げていてあまりの熱さに連れの人が川に飛び込もうと促したそうなのですが、母は赤子の長男を背負っていたので思いとどり夢中で郊外の方に逃げたそうです。川に入った方は川の中で焼死したと後に語り伝えで聞いたそうです。
また、グラマンが超低空で機銃掃射してくるのが恐ろしかったそうです。操縦する兵士がニヤニヤして撃ってくるのがはっきり見えたそうです。
当時話す母の空襲のことをぼくはリアルにイメージすることができました。戦争体験者が高齢で亡くなっていく現在、いまの若い世代の人に、戦争実体験の無い僕たちの世代が間接的に伝えてもピンとこないのかも知れません。