永野宏三のデザイン館&童画館  アート日和のできごと

イスラエル国立美術館、ミュンヘン国立応用美術館、国立国会図書館、武蔵野美術大学美術館図書館他に永野宏三の主な作品が収蔵。

素朴なMONO。TOYS、ポンポン丸。

2013-03-28 13:50:07 | 日記・エッセイ・コラム
25年前に大分県中津市の中津市城近くのおもちゃ屋で買ったMONOです。
店の主人は80歳代のおばあちゃんだったと記憶しています。
ぼくは、しっとりした佇まいの中津の町が好きで、今でも年に一度は町の散歩がてら訪れます。
今、おもちゃ屋は閉じてられています。木わくの硝子戸に古びた厚手のカーテンが時間を止めたままになっています。
当時、そのおもちゃ屋の店内は時間が止まった様な感じで、売っているおもちゃは、どう見ても昭和30年代に流行ったMONOばかりで不思議な店でした。当時、多分おばあちゃんが自分の健康維持のためにお店を開けているのだと思いました。
ぼくはポンポン船のブリキおもちゃが、無性に懐かしくなって買いました。おばあちゃんは、曲がった腰をさらに曲げて、「ありがとう」と頭を下げます。ずうっと、こんな商いを続けけてきたのでしょう。おばあちゃんは、現在、生きていらっしゃるかどうかわかりませんが、いま、思い出しても素朴で不思議なお店でした。
ポンポン船はストローで船内のパイプに水を入れ、ローソクでその水を沸騰させた熱で走る素朴なおもちゃです。日本製です。パッケージが何とも素朴でいいです。見方によってはポップなデザインですね。



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