永野宏三のデザイン館&童画館  アート日和のできごと

イスラエル国立美術館、ミュンヘン国立応用美術館、国立国会図書館、武蔵野美術大学美術館図書館他に永野宏三の主な作品が収蔵。

筑豊電鉄木屋瀬駅。〈ボヘミアンの旅風景?北九州八幡西編〉 

2011-11-03 18:42:25 | アート・文化
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筑豊電鉄木屋瀬駅。〈C〉著作権者: 永野宏三・ひろみプロ


列車が折尾駅に着くとアナウンスが 「降りろ~、降りろ~」と急かします。ホームに降り立つと、鹿児島本線と筑豊本線を繋ぐ線路が立体交差になっています。1階を筑豊線が、その上を鹿児島本線が走っている駅舎です。
各路線を繋ぐレンガ造りの天井を持つ通路は、古き良き時代の遺産と思われる風格を漂わせています。
100有余年の歴史を持つ西洋風の瀟洒な駅舎の駅前広場に佇むと、どこかノスタルジックな映画の一シーンを見ているような気になってしまいます。そう云えばどこかの企業のTVCMに使われていましたね。 
朝夕の通勤通学時には駅前とこの街に行き交う人々で賑わいます。折尾駅界隈は高校・大学などの施設が集積していて、学生さんたちの利用が多く、構内は人々のざわめきが絶えません。
近い将来、駅舎は界隈の再開発により取り壊されるそうです。どうも現代日本にはビル&スクラップと云う行為が経済効果をもたらす考えがあるらしいですが、名目は何であれ、幾多の歴史を刻んだ貴重な建物を壊すという発想がよく解りません。たぶん古い建物を保存するにはコストがかかるということもあるのでしょうが、全国どの都市も同じような建物ばかりの個性がない風景にはおもしろくもありません。たぶんこの街もそうなってしまうのでしょう。






Rimg02現実という四次元の影、それは夢うつつな、そして記憶の中の〈いつか見た風景〉なのかもしれません。わたしは、いま思うとそんな光景の絵ばかりを描いていたような気がします。描いた絵を今回思い切って発表してみることにしました。背景は、メタフォリックに門司港のあちこちに今も残る昔ながらの海峡の倉庫街、港駅、下町の風景と暮しです。こんな展覧会を、門司港の“ティー・ルーム センガク”さんでします。お時間ございましたら、わたしの童景画をご高覧いただけると幸いです。
門司港・ティー・ルーム センガク
平成23 年11月17日(火)~ 平成23 年11月26日(土)水曜日・定休
北九州市門司区東港町2-23(出光美術館うら・遊歩道沿)
tel 093-321-6700