永野宏三のデザイン館&童画館  アート日和のできごと

イスラエル国立美術館、ミュンヘン国立応用美術館、国立国会図書館、武蔵野美術大学美術館図書館他に永野宏三の主な作品が収蔵。

喧噪裏の散歩者。

2010-04-11 06:43:32 | 日記・エッセイ・コラム
近くのスーパーが安売りの日だったので、チラシ検索の上、デフレ対応消費に奥さんと買い出し。目玉商品は通常スーパー価格の1割引きとなっている。買物をしていたら、勤めていた時の同僚Nさん夫婦とバッタリ再会。同僚とはいっても三つ年上。Nさんは定年退職後隠居しているという。うらやましい。
「どうしとるね」。「うん、元気しとるよ」。その内、話しは次第と健康の話しになってくる。Nさんは勤めているころから肥満。今も変わっていない。「血圧が高いんよ」。ぼくは「病院とか行ってるね」。「軽い運動をせろと言われとる」とNさん。だいたい高血圧持ちの人の処方は皆同じ。「ウォーキングしても長続きせん」。Nさんは運動が苦手なのは昔から。ぼくは散歩のベテランだから効用を説く。
「散歩を趣味にしたらいいんよ。散歩は無駄の効用やけんね。散歩に目的を忙しく求めたらいけんよ。気の向くまま歩けばいいんよ。10分でもいいんよ」と、ぼくは解ったらしく言う。
散歩は予定にがんじがらめにされた時間の奴隷から一時開放されるつかの間の自由である。人が実用性と目的だけを追求する現代に時間を開放しストレスを開放する無駄の時間の効用は計りしれないと思う。どこを歩こうと構わない。散歩という手軽で趣味的に自由な時間は玄関のドアを開けた瞬間から全方位に拡がっている。