永野宏三のデザイン館&童画館  アート日和のできごと

イスラエル国立美術館、ミュンヘン国立応用美術館、国立国会図書館、武蔵野美術大学美術館図書館他に永野宏三の主な作品が収蔵。

青春時代。

2010-03-09 10:16:42 | 日記・エッセイ・コラム
夜のウォーキングを兼ねて古本あさりに新町まで行くと、交差点で大型バイクがグシャグシャになって転倒している。ヘルメットも道路の端に飛んでいる。真っ赤なスポーツタイプ。あたりは人だかり。若いライダーは交差点に倒れて動かない。血は流れていない。からだを強く打ったのかもしれない。対向事故車はないようだから車をよけようとして自分で転倒したようす。救急車が到着して、救急隊員が反応を確認していたら、かすかに左手を挙げている。警察は到着していないから、小倉方面は大渋滞。そして人だかり。深くなった昏れに車のライトや信号機、街灯の灯りで照らしだされたあたりの状況が、演出されたかのように浮かびあがり異様な雰囲気を醸し出している。
古本『トキワ荘の青春。ぼくの漫画修行時代(石森章太郎著・講談社文庫)』購入。石森章太郎さんは晩年に石ノ森章太郎とペンネームを変えられた後か、確か10年前かその先くらいに60歳若くしてなくなられたと記憶している。『佐武と市捕物控』はよく読んだ。石森さんのマンガ修行時代のほろ苦い青春録。石森さんの盟友、赤塚不二夫さんも昨年亡くなられている。週刊マンガ誌時代全盛期のマンガ家には多少ならずともぼくらの世代の人間は影響を受けている。従来の漫画がマンガという新しい価値観をつくったのは、石森さんや赤塚さんたちなのではと思う。『♪青春時代の真中は……あとからしみじみ思うもの~』。いつか聴いた歌が、あの時代とぴったりくる。