午後から門司新町のリサイクル店で古本探し。店の本棚をぐるぐる荒チョイス。うん、とある本に目が止まる。羅列した本の中に俳優の故殿山泰司さんの文庫本があった。わぁっ、何でこんな田舎町にインテリジェンスな殿山泰司さんの著書があるのだろうと驚いた。殿山泰司さんがこの世から去られて20年ほどになる。殿山さんが出演された映画やTVドラマで「キューポラのある町」や「ザ・ガードマン」を子どものころ観て、どこの町にもいる自然で普通の、ちょっとヤクザな市民の人間をうまく演技をする人だなと印象に残っている。買った殿山さんの文庫本はかなり昔の文庫本「JAMJAM日記」(角川文庫)。古本価格で100円なり。本で描かれる擬音語を駆使された独特の文体は読む側に暖かく人間味溢れる殿山さんの体験からにじみ出る慈愛の念が伝わってくる。殿山さんはジャズに造詣が深く、ぼくも20代のころ氏の著書に影響を受けてというか氏の行動を真似て、小倉駅前にあったジャズ喫茶『アベベ』や魚町と坦過近くの『フィフティセカンド』に仕事が終った後や休日に通ったことが懐かしい。