永野宏三のデザイン館&童画館  アート日和のできごと

イスラエル国立美術館、ミュンヘン国立応用美術館、国立国会図書館、武蔵野美術大学美術館図書館他に永野宏三の主な作品が収蔵。

住む町の表情。

2009-11-01 19:07:37 | 日記・エッセイ・コラム
毎月楽しみにしているM新聞連載月一回掲載の野坂昭如さんのエッセイに、町(氏は町いう表現をされていた)(街ではなく町。ぼくも日頃、街という表現は、アメーバーみたいに変化していく都市のイメージがあって好きではない。町は田んぼに丁という、日本の土地とか地域の区割りで、地域に暮す人々を最低限に守るというか、その地域に根をおろすとかいう意味もあるのではないかと、ぼくは勝手に思つていて、自分の住む地域を愛するというという意味で“町”という表現が好きだ)の様子の変化を書かれていた。氏の住む散歩コースだと思われる昔ながらの町が、時代の変化とともに、氏の馴染みの店などが閉じていくにつれ、町の人情が無くなっていく様子を書かれていた。東京でいう大都会では息つくひまなく、凄いスピードで町が変化していっているのだろう。大都会でも地域によっては過疎化が進行しているという。ぼくの住む地方の町、門司の小さな地域でもご多分にもれず、つい最近まであった昔馴染みの店が閉じていく。と、ともに人も流れの中で変化している。住む人々とのコミュニケーションも少なくなってきた。それに連れこんな小さな町でも事件も増えてきた。その昔、通りでは子どもの声があったが今はない。朝、門の前で掃除をしていて、昔ながらに通りすがりの知らない人に「おはようございます」と言っても、近頃は怪訝な顔をされる。