お昼ご飯を食べながらテレビを観ていると画家の横尾忠則さんが出ていらした。自分の生き方みたいなことをお話されていた。まっしぐらにデザインやアートの活動をされた方だ。ものごとの真実をアートで問う作家精神はここちよい。僕の冬の好物のおでんに豆ご飯とお味噌汁で満足して、午後の仕事の前にコーヒーをすすり、読書の一服をする。松本清張さんの小説論対談集を読む。自分の目で見る現象は確かなようであてにならないという言葉は、日常生活を生きていく個人の体験からくる説得力ある作家の言葉のような気がする。体験からくる言葉であり他者への示唆であると思う。先入観による判断を疑い真実を見る。作家たちの物を見る精神から発芽する言葉にはいつの時代でも勇気づけられる。