動物霊園グリーンメモリアルのブログ

「いとしい子たちよ安らかに」

飛んで来た小鳥

2017年01月29日 | 可愛い子とご家族のお話
当霊園には季節により様々な野鳥が飛来し春から夏にかけてはキジがヒナを連れ添い歩く姿、夏には森の奥からウグイスやホトトギスやフクロウの鳴き声が聞こえ、冬の朝は人を怖がらずに構内を歩き回るハクセキレイを見る事ができます。
野鳥は人との距離を置く事により自分たちの生活環境が成り立たたせています。
しかし人に飼われてた小鳥が籠から飛び出し外の世界に飛び出したらどうなるのでしょう?
最近来園された方のお話しを聞いてふと、そんな事を思いました。
松が明けた1月の澄んだ空、小鳥を亡くされたご家族が来園されました。
ご家族の娘さんはこれまで幾度かワンちゃんを火葬に来園された事がありましたが今回はお母様が可愛がっておられた小鳥が一昨日の夜に急逝し親の代理で予約をされて一緒の来園されました。
今から約7年前の事。娘さんの勤務先の休憩時間に屋外で同僚と談笑してるうちに、木陰の淵から飛んで来たインコが肩に乗ってきたのが出会いでした。
見たところ足首には鑑札らしき物は付いていませんでしたが何か教え込まれた言葉を発しており、人に飼われていた事には間違いないようで、きっと近所の方が飼っていて何かの拍子で逃げたんだろう・・元の飼い主が現れるまで自宅で保護する事を決め、お世話役はお母様がなってくれました。
月日が経つうちに最初に発していた言葉も忘れてしまい、お母様が毎日してくれるお喋りを覚えインコは晩年を迎えます。
人の言葉を口真似するインコですが、7年前に自分の元に飛んで来たいきさつを自分の言葉で教えてくれたらなぁ・・と、叶わぬ希望を口にした娘さんと最後の主のお母様が笑顔で小鳥を見送りました。




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